【中学受験注目校】埼玉栄中〜様々な方面で活躍する生徒たち〜

１　学校の概要

埼玉栄中学校は、埼玉県さいたま市西区に位置する、学校法人佐藤栄学園が運営する共学の私立中学校です。

JR川越線（埼京線直通）の西大宮駅から徒歩約4分という交通至便な立地にありながら、
広大で緑豊かなキャンパスを有しています。

1972年に高等学校が設立され、中学校は2003年に開校しました。

建学の精神として「人間是宝」（にんげんこれたから）を掲げています。
これは、すべての人間は素晴らしい資質を持った宝の原石であり、
その原石を磨き上げて社会に貢献できる人材として育成することが教育の使命である、という考え方を示しています。

また、校訓である「今日学べ」（こんにちまなべ）は、物事を先延ばしにせず、
今この瞬間を大切にして努力を重ねることの重要性を生徒たちに伝えています。

教育目標には
「けじめある心を育てる」
「自己開発に努力する心を育てる」
「創意工夫する心を培う」
「敬愛と感謝の心を育てる」
「健全な体と心をスポーツと文化で育てる」
という5つを掲げ、知育・徳育・体育のバランスが取れた全人教育を目指しています。

規律を重んじながらも、生徒一人ひとりの個性を伸ばす面倒見の良い校風が特徴です。

２　入試情報

埼玉栄中学校の入試は、複数回実施され、多様な受験生に門戸を開いています。
コース別の募集や、2科・4科選択制など、受験生が自身の得意分野を活かせる入試形態を採用しています。

◆ 偏差値

埼玉栄中学校の偏差値は、選択するコースや入試日程によって異なります。
四谷大塚が公表している2024年入試結果の80%合格ラインの偏差値によりますと、
例えば第1回入試の進学クラスで男女ともに42程度、
第5回入試の医学クラスで男子が45程度、女子が46程度となっています。

詳細な偏差値は受験するコース（医学クラス、難関大クラス、進学クラス）や入試回によって変動しますので、
最新の募集要項や塾が発表する情報を確認することが不可欠です。

◆ 倍率

2024年度入試の結果を見ると、非常に多くの受験生が挑戦していることがわかります。
埼玉栄中学校の入試は複数回実施されますが、各回とも多くの志願者を集めています。

例えば、2024年1月10日午前に実施された第1回入試では、受験者数1,746名に対し、
合格者数は1,208名（全コース合計）で、実質倍率は約1.45倍でした。
同日午後の第2回入試（2科）は、受験者数1,281名、合格者数810名で、実質倍率は約1.58倍となりました。

1月11日午前の第3回入試は約1.55倍、同日午後の第4回入試（2科）は約1.66倍、1月13日午前の第5回入試は約1.41倍と、
どの回もおおむね1.4倍から1.7倍程度の実質倍率で推移しています。

これは、併願校として受験する層も含め、安定した人気を保っている証左と言えます。

◆ 入試日程

2025年度の入試も、例年通り埼玉県の中学入試が本格化する1月10日から複数回実施される予定です。
2024年度の実績では、1月10日（午前・午後）、1月11日（午前・午後）、1月13日（午前）の計5回の入試が行われました。

試験科目は、第1回・第3回・第5回が4教科（国語・算数・理科・社会）または2教科（国語・算数）の選択制、
第2回・第4回（午後入試）が2教科（国語・算数）でした。

配点は、4教科型が国語100点、算数100点、理科50点、社会50点の合計300点満点、
2教科型が国語100点、算数100点の合計200点満点です。

３　教育・施設

埼玉栄中学校は、生徒の多様な進路希望と能力を伸ばすためのコース設定と、
文武両道を高いレベルで実現するための充実した施設環境を誇ります。

◆ 教育内容

埼玉栄中学校の最大の特徴は、入学時から生徒の目標に応じて編成されるコース制にあります。

現在は「医学クラス」「難関大クラス」「進学クラス」の3つのクラス編成があり、
生徒は自身の将来像や学力に合わせて所属コースを選択します（入試の合格区分によります）。

「医学クラス」は、その名の通り医学部医学科や最難関国公立大学を目指すための特進コースです。
「難関大クラス」は、難関国公立大学や早慶上理といった難関私立大学への現役合格を目指します。
それぞれのコースで目標に応じたカリキュラムが組まれ、高いレベルでの学力定着を図ります。
中高一貫教育の利点を活かし、先取り学習も効果的に取り入れられています。

また、同校は部活動が全国レベルで活躍していることでも有名ですが、
勉強を頑張る生徒へのサポートも非常に手厚いです。
比較的若い先生方が多く、情熱を持って生徒指導にあたっています。

特に生徒との二者面談が定期的に、かつ密度濃く行われる点は、保護者にとっても大きな安心材料です。
学習の進捗状況だけでなく、学校生活や将来の悩みについても親身に相談に乗る体制が整っており、
生徒一人ひとりをきめ細かく見てくれる環境があります。

◆ 施設

文武両道を掲げる同校の施設は、大学のキャンパスさながらの充実度を誇ります。

スポーツ施設は特筆すべきもので、複数の体育館（総合体育館、グローバルアリーナなど）、
温水プール、体操場、柔道場、剣道場、弓道場、レスリング場、
さらには荒川河川敷にある広大な総合グラウンド（野球場、サッカー場など）まで、
あらゆる部活動に対応できる専用施設が整っています。

学習施設も同様に充実しています。
蔵書数が豊富な図書館には、静かに集中できる自習室が併設されており、
多くの生徒が放課後や休み時間に利用しています。
全教室にICT機器が整備され、タブレット端末を活用した授業も日常的に行われています。

また、メニューが豊富で温かい食事がとれるカフェテリア（食堂）は、生徒たちの憩いの場となっています。

４　併願戦略

埼玉栄中学校を志望校として考える場合、埼玉県の1月10日から始まる入試日程の中で、
どのような位置づけにするかが重要になります。

複数回受験が可能であり、コースによって難易度も異なるため、戦略的な併願プランが求められます。

◆ チャレンジ校

埼玉栄中学校の医学クラスや難関大クラスを第一志望としながら、
さらに上位の学校に挑戦する場合、同じ埼玉県の難関校が候補となります。

具体的には、1月10日以降に同じく複数回入試を行う栄東中学校（東大・医科クラス）や開智中学校（先端クラス）、
あるいは高い進学実績を持つ大宮開成中学校（特待）などが挙げられます。

これらの学校は偏差値も高く、厳しい戦いになりますが、力を試す上での目標となるでしょう。

◆ 同等校

埼玉栄中学校と偏差値や校風、立地などが近く、併願されることが多い学校としては、
同じ埼玉東部・中央エリアの私立中学校が中心となります。

例えば、昌平中学校（Tクラス）、春日部共栄中学校（選抜クラス）、
獨協埼玉中学校、城北埼玉中学校などが考えられます。

これらの学校も1月10日以降に入試日を設定していることが多いため、日程をうまく組み合わせて受験することが可能です。

◆ 安全校

埼玉栄中学校を第一志望またはチャレンジ校と位置づけ、確実に合格を確保したい場合に受験する学校です。
埼玉県の入試日程の中で、埼玉栄中学校よりも早い日程や、同日でも午後入試などで組み込める学校、
あるいは偏差値的に余裕を持って臨める学校が対象となります。

具体的な例としては、星野学園中学校、西武学園文理中学校、大妻嵐山中学校などが挙げられます。
これらの学校で合格を得ておくことで、安心して本命の埼玉栄中学校の入試に臨むことができます。

５　進学実績

埼玉栄中学校の中高一貫生の進学実績は、熱心な学習指導の成果として着実に伸びています。

学校全体（高校からの入学者を含む）の実績もさることながら、
中学から入学した一貫生に絞った実績が公表されている点も注目されます。

2024年春の大学入試（中学一貫生の実績）では、
国公立大学に13名（筑波大学1名、東京工業大学2名、千葉大学2名など）が合格しています。

私立大学では、早慶上理（早稲田大学5名、慶應義塾大学1名、上智大学1名、東京理科大学4名）に合計11名、
GMARCH（明治大学5名、中央大学8名、法政大学3名など）に合計20名が合格しています。

また、医学部医学科への合格者も輩出しており、「医学クラス」の設置が着実に実を結び始めています。
これらの実績は、6年間の継続的な指導と生徒自身の努力の賜物と言えるでしょう。

６　まとめ

埼玉栄中学校は、「人間是宝」「今日学べ」の精神のもと、
生徒一人ひとりの可能性を最大限に引き出す教育を実践している学校です。

全国レベルの部活動で活躍する生徒もいれば、
「医学クラス」や「難関大クラス」で難関大学合格を目指して日々勉学に励む生徒もいます。

その両方を支える充実した施設と、若い先生方による熱心な指導、そして手厚い面談体制が、同校の大きな魅力です。

自分がどのような学校生活を送り、将来どのような道に進みたいのかを考え、
その目標に合ったコースを選択することが、埼玉栄中学校での6年間を充実させる鍵となります。

文武両道を高レベルで目指したい受験生、あるいは面倒見の良い環境でしっかりと学力を伸ばしたい受験生にとって、
非常に魅力的な選択肢の一つとなるでしょう。

オンライン・完全個別指導塾Soleadoでは、埼玉栄中学校のようなコース別指導を行う学校に対しても、
生徒一人ひとりの志望コースや現在の学力に合わせた最適なカリキュラムを提供します。

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