【中学受験】プチサンデーショックでどんな影響があった？青山学院中等部

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青山学院中等部とは

青山学院中等部は、東京都渋谷区に位置する私立の共学校です。

青山学院大学の附属校として、初等部から大学まで一貫した教育理念のもと、
知性・感性・人格をバランスよく育むことを目指しています。

週5日制で31時間の授業を実施し、国語・社会・数学・理科・英語などの主要教科に加え、
音楽、美術、保健体育、技術家庭、聖書といった幅広い科目を学びます。

毎日礼拝の時間が設けられている点も特徴的で、キリスト教の精神に基づく人格教育が徹底されています。
校舎は「次世代型教科センター方式」を採用し、各教科ごとに専門教室やメディアスペースを設けることで、
探究的な学びや生徒同士の交流を促進しています。

プチサンデーショックとは

「サンデーショック」とは、中学入試の主要日程が日曜日に重なることで、
キリスト教系の学校が入試日をずらす現象を指します。

2025年は2月2日が日曜日となったため、青山学院中等部は例年の2月2日から2月3日に入試日を変更しました。
これは宗教上の理由によるもので、同様の対応は過去にも見られています。

ただし、2月1日が日曜日となる「本家サンデーショック」と比べると、
影響の範囲が限定的なため「プチ」と呼ばれています。

プチサンデーショックによる受験動向の変化

2025年のプチサンデーショックによって、青山学院中等部の受験者数や併願校の選択に大きな変化が生じました。
入試日が2月3日に移動したことで、これまで2月2日に青山学院を受験していた生徒が、
同日に近い偏差値帯の他校を受験する動きが強まりました。

特に女子の場合、洗足学園、白百合学園、吉祥女子といった偏差値帯が近い女子校への出願が増加し、
これらの学校の倍率も上昇しました。

一方、2月3日実施の学校は青山学院中等部志望者の流入により、出願者数が減少する傾向が見られました。
男子についても、併願パターンの変化により、
明治大学付属明治中学校や法政大学中学校、学習院中等科などの併願がより複雑化しています。

受験者数・倍率・偏差値の推移

青山学院中等部の受験者数は、2025年度に大きく増加しました。

男子は前年より約100人増、女子も増加傾向となり、男子の倍率は4.0倍、女子は5.5倍と上昇しています。
合格者数は例年とほぼ同じですが、受験生の集中により競争が激化しています。

偏差値については、男子がサピックス52、四谷大塚60、女子はサピックス59、四谷大塚65と高水準を維持しています。
全体として大きな変動はありませんが、大学附属校人気の再燃もあり、やや上昇傾向が見られます。

付属校人気の再上昇と青山学院の魅力

近年、大学附属校の人気が再び高まっています。

コロナ禍を経て、将来の進路が安定している大学附属校への志向が強まり、青山学院中等部もその流れに乗っています。
特に青山学院大学への内部進学が約9割という実績は、保護者・受験生双方にとって大きな安心材料となっています。

青山学院中等部の人気の理由は、教育内容や施設面にもあります。
教科ごとに専用の教室やメディアスペースを設けることで、探究的な学びや発表活動が活発に行われています。
授業の合間には校舎内を移動しながら多様な刺激を受けることができるため、生徒の主体性や協働性が自然と育まれます。

また、選択授業も充実しており、各自の興味や関心に応じて幅広い分野に挑戦できる環境が整っています。
こうした教育環境は、青山学院中等部が「自分らしく学び、成長できる学校」として高く評価される理由の一つです。

さらに、青山学院横浜英和や青山学院初等部など、系列校の人気も上昇傾向にあります。
いずれも青山学院大学への内部進学制度を持ち、安定した進学実績と先進的な教育内容で注目を集めています。

青山学院中等部の入試問題傾向

青山学院中等部の入試問題は、全体的に「標準的な難易度ながらスピードと正確性が求められる」という特徴があります。

国語は、文章読解を中心に設問数が多く、50分で5題前後という構成です。
説明文や物語文、随筆、詩など幅広いジャンルから出題され、設問は記号選択や書き抜きが中心です。
記述問題もありますが、字数は50字程度と短めです。素早く要点をつかみ、根拠をもって解答する力が求められます。
大問数が多く、さまざまなジャンルの問題が出てくるのが非常に厄介な入試です。

算数は「広く浅く」が基本で、ほぼ全単元から出題されます。
難問は少ないものの、設問数が多く、時間配分が合否を分けるポイントです。
特殊算や図形、割合と比、速さなどが頻出で、基礎力とともにスピードも重要です。
解答は数字のみで、部分点はありません。

理科は25分で大問5題、小問20題以上という構成です。
生命、物質、エネルギー、地球など4分野からバランスよく出題され、記号選択や適語記入が中心です。
複数回答式の問題も多く、基本知識を幅広く身につけることが必要です。

社会は25分で大問7題、25問前後の解答が求められます。
地理・歴史・政治・時事問題など幅広い分野から出題され、記号選択や用語記入が中心です。
複数選択や正誤判定など、確実な知識が求められる問題が多いのが特徴です。