2025年千葉県公立高校入試の平均点と学習のポイント

2025年入試の平均点とその変動

2025年（令和7年度）千葉県公立高校入試の学力検査は、全体として難化傾向が見られ、
5教科合計の平均点は262.8点となりました。これは前年度より12.5点低い結果です。

各教科の平均点は国語56.6点、社会51.7点、数学52.0点、理科55.4点、英語47.1点となっています。
特に英語の平均点が前年度より9.3点も下がり、理科も3.7点、社会も5.8点低下しました。
国語と数学だけがわずかに上昇しましたが、全体としては厳しい入試だったことがうかがえます。

得点分布を見ても、国語と数学は平均点よりやや高い層にピークがありましたが、
社会・理科・英語は平均点より低い層にピークがあり、
特に英語では30～35点、理科では40～45点の層が最も多くなっています。

科目ごとの正答率が高かった分野と低かった分野

国語

国語は平均点が上昇しましたが、
記述式の問題や複数資料をもとに考えをまとめる問題で正答率が低い傾向が続いています。

一方で、漢字の読みや会話の流れの理解、「話すこと・聞くこと」の領域は非常に高い正答率を記録しました。
逆に、説明的文章や古典の内容理解、条件作文など自分の考えを文章で表現する問題では苦戦する受験生が多かったです。

社会

社会は全体の平均点が大きく下がりました。

地理分野の正答率は高く、日本地理の基礎知識や資料を読み取る問題は得点源となりました。
逆に、歴史分野の並べ替え問題や公民分野の時事的内容、複数資料を使った分析問題では正答率が低く、
特に歴史の流れや因果関係を問う問題で苦戦が目立ちました。

数学

数学は平均点がほぼ横ばいでした。

基本的な計算問題や平面図形の基礎問題は高い正答率でしたが、
応用的な証明問題や作図、確率、関数の応用問題では正答率が大きく下がりました。

特に図形の証明や場合の数・確率、関数の文章題は無答率も高く、苦手意識が強い分野となっています。

理科

理科は平均点が下がり、特に物理・地学分野の正答率が低くなりました。

生物分野は観察・実験の基本問題で高い正答率を示しましたが、
物理の作図や計算問題、地学のグラフ作成・数値比較問題は苦戦する受験生が多いです。

作図や計算を伴う問題では無答率も高く、基礎知識だけでなく実験や観察をもとに考察する力が問われました。

英語

英語は平均点が大きく下がりました。

リスニングや基本文法問題は正答率が高い一方で、
語順整序や英作文、長文読解は正答率が低く、
特に自分の考えを英語で表現する問題や文脈を踏まえて英文を作る問題で苦戦が目立ちました。

近年の入試傾向として、英語での発信力や読解力がより重視されるようになっています。

来年の受験生に向けた学習のポイント

国語

国語では、文章の読解力とともに、自分の考えを文章で表現する力が求められます。
日頃から様々なジャンルの文章に触れ、語彙を増やし、要約や自分の意見を書く練習を積み重ねることが大切です。
記述問題対策としては、情報を整理し、根拠を明確にして自分の考えを述べる練習を繰り返しましょう。

社会

社会は、単なる知識の暗記ではなく、資料や年表、グラフなどを活用して複数の情報を関連付けて考える力が必要です。
地理では地図や統計資料、歴史では出来事の前後関係や因果関係、
公民では時事問題に関心を持ち、新聞やニュースも活用した学習を心がけましょう。

自分の言葉で要約し、意見を書く練習も大切です。

数学

数学は、計算力の基礎固めとともに、応用問題への対応力が合格の鍵となります。

証明や作図、関数の応用問題は、基本的な解法を理解したうえで、
なぜその手順になるのかを自分で説明できるようにしましょう。

苦手分野は類題演習を繰り返し、解けなかった問題は必ず解説を読んで理解を深めることが重要です。

理科

理科は、観察・実験をもとにした考察力、作図やグラフ作成の技能が問われます。
教科書の実験を自分でまとめ直したり、グラフや図を描く練習をすることで、思考力や表現力を養うことができます。
特に物理・地学分野は、計算や作図を避けずに取り組み、なぜその結果になるのかを説明できるようにしましょう。

英語

英語は、リスニングや基本文法の復習はもちろん、語順整序や英作文、長文読解対策が不可欠です。
普段から英語で自分の考えを表現する練習を積み、短い英文でも毎日書く習慣をつけましょう。
長文読解は、英文の流れをつかみ、要点をまとめる力を養うことが大切です。

英検などの外部検定にも積極的に挑戦し、実践的な英語力を高めていくことが合格への近道です。

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