【第7回】私立と公立一貫校の併願は「あり」か「なし」か?東海・中央高地ローカル最終決戦マニュアル

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みなさん、こんにちは。これまでエリア別の勢力図や、新時代の入試スタイルについて解説してきた本連載。

最終回となる今回は、受験校選びの最大の山場である「私立と公立一貫校の併願戦略」に切り込みます。

「学費が安くて魅力的な公立一貫校を本命にしたいけれど、もし落ちたら……と思うと私立も受けておきたい」
「でも、私立の4教科の勉強と、公立の作文・記述対策を両立できるの?」

結論から申し上げます。このエリアにおける私立と公立一貫校の併願は、
「やり方を間違えなければ『大いにあり』、しかし無計画なら『共倒れのリスク大』」という、諸刃の剣です。

2026年現在のローカルな入試環境に即した、失敗しないための「最終決戦マニュアル」を伝授します!

1. 併願の最大の壁:「試験形式の違い」をどう乗りこなすか

第2回でも少し触れましたが、私立と公立の併願を難しくしているのは、偏差値の高さではなく「試験形式が180度違うこと」です。

  • 私立の「教科型入試」
    算国理社の正確な知識、難解な計算をスピーチ並みの速度で解く「知識・応用力」の勝負。
  • 公立の「適性検査」
    複数のグラフや資料を読み解き、自分の考えを400字〜600字の原稿用紙に論理的にまとめる「思考・記述力」の勝負。

私立の勉強ばかりしていると公立の作文が書けず、逆に公立の対策ばかりしていると私立の算数や理科の難問で1点も取れない、
という事態が起こります。そのため、一昔前までは「どちらか一本に絞るべき」というのが中学受験のセオリーでした。

2. 【2026年最新】併願を「大いにあり」に変える2つの成功ルート

しかし、2026年現在の中学入試では、この壁を乗り越えるための現実的なルートが確立されています。
もし併願に挑むなら、以下のどちらかの戦略を選んでください。

ルートA:私立の「適性検査型入試」を前哨戦としてフル活用する

近年、公立一貫校を本命にする受験生の受け皿として、
私立中学校が公立の試験にそっくりな「適性検査型入試」を導入するケースが急増しています。

例えば岐阜県の麗澤瑞浪中学校では、2月実施の2期入試において「適性検査型入試」を大々的に実施しています。

私立の適性検査型を受けるメリット

  • 同じ対策で受験できる
    私立用の難しい4科目の勉強をゼロからしなくても、
    公立一貫校向けに磨いてきた「思考力・記述力」だけで私立の合格(さらには特待生枠)を勝ち取れる。
  • 本番前の最高の練習になる
    公立の合格発表前に「合格」の二文字を持っておくことで、精神的に圧倒的な余裕を持って本命に挑めます。

ルートB:小5までは「私立4科」、小6秋から「公立対策」へシフト

もし「駿台甲府や高田などの難関私立」と「県立一貫校」をガチンコで併願する場合の王道ルートです。

実は、私立の4科目の勉強で培った「圧倒的な基礎知識」は、公立の適性検査を解く際にも強力な武器になります。
小5までは私立のカリキュラムで学力の貯金をがっちり作り、
小6の秋以降に過去問を使って「グラフの読み取り方」や「作文の書き方」という型を流し込む方法です。

3. これは危険!「なし(共倒れ)」になってしまうNGパターン

逆に、以下のような進め方をしてしまうと、どちらの対策も中途半端になり、最悪の結果を招きかねません。

  • 「とりあえず両方受ける」と小6の夏以降に急に思い立つ 
    記述対策が間に合わず公立は不合格、私立も過去問対策をする時間が足りずに不合格、という典型的な失敗パターンです。
  • 子どものキャパシティを超えたダブル通塾 
    「私立向けの塾」と「公立一貫向けの記述講座」の2つを同時に詰め込み、
    宿題が終わらずに子どもが消化不良を起こして潰れてしまうケースです。
    塾を併用する場合は、必ず片方をベースにし、もう片方は個別指導や通信教育で補うなど、引き算の計画が必要です。

連載の結び:2026年の中学受験を戦う保護者のみなさまへ

全7回にわたってお届けしてきた東海・中央高地の中学入試動向、いかがでしたでしょうか。

愛知や首都圏といった大都市圏の流行に流される必要はありません。
このエリアには、通学負担を減らして手厚く育てる「地元私立」があり、全国屈指の教育力を誇る「公立一貫校」があり、
そして子どもの個性を輝かせる「新時代入試」があります。

中学受験は、合格することだけがゴールではありません。
試験に向けて親子で悩み、対話し、一つの目標に向かって努力したそのプロセス自体が、
お子さんのこれからの長い人生を支える本物の「生きる力」になります。

情報に惑わされず、我が子の笑顔のロードマップを信じて、一歩ずつ進んでいきましょう。応援しています!

最後までお読みいただき、ありがとうございました! 
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