【併願校の決め方①】模試の偏差値だけで選ぶのは危険?「最低値」と「倍率」から考える安全校の選び方
はじめに:模試の判定だけで併願校を決めていませんか?
秋から冬にかけて、いよいよ受験のラストスパートが始まります。
この時期、多くのご家庭を悩ませるのが「併願校(安全校・滑り止め校)をどこにするか」という問題です。
保護者様とお話ししていると、
「模試で常に合格可能性80%を出しているから、この学校は大丈夫ですよね」
「平均偏差値が足りているから安心です」
といったお声をよく耳にします。
しかし、オンライン完全個別指導塾Soleado(ソレアド)では、
「模試の平均偏差値や判定だけで安全校を決めるのは、非常に大きなリスクが伴う」とお伝えしています。
なぜなら、実際の入試本番では、模試のデータ通りにはいかない「落とし穴」がいくつも潜んでいるからです。
今回は、後悔しない併願校選びの第一歩として、
「偏差値の最低値」と「倍率」という2つの重要な視点について、詳しく解説していきます。
1年間の模試結果をどう見る?当日に「最低値」が出るリスク
子どもは機械ではない。偏差値の波を理解する
まず見直していただきたいのが、お子様の「1年間の模試結果の推移」です。
多くの場合、出願校を決める際には「直近の模試の成績」や「1年間の平均偏差値」を基準にしがちです。
しかし、お子様は決して機械ではありません。
得意な単元が多く出た回もあれば、苦手な分野ばかりが出題されて大きく崩れてしまった回もあるはずです。
例えば、平均偏差値が「50」のお子様でも、「常に50を取り続けている」ことは稀です。
ある時は「55」を叩き出し、別の回では「45」に落ち込んだ結果としての、平均「50」なのです。
本番特有の魔物:「最高値」と「最低値」どちらも起こり得る
入試本番という極度の緊張感の中では、
普段以上の力を発揮して1年間の「最高値(偏差値55相当)」のパフォーマンスを出すこともあれば、
逆にプレッシャーや当日の体調不良、たまたま苦手な分野が連続して出題されたことなどが重なり、
「最低値(偏差値45相当)」になってしまう可能性も十分にあります。
併願校の最大の役割は、
「万が一、第一志望や第二志望で実力が発揮できなかった時に、
確実にお子様を受け止めてくれる場所を確保すること」です。
したがって、安全校(いわゆる滑り止め校)を選ぶ際は、
「もし入試当日に、この1年間で一番悪かった『最低値』の成績が出てしまったとしても、
確実に合格をもらえる学校か?」
というシビアな視点で選定することが不可欠です。
チャレンジ校は「最高値」を夢見て受験しても構いませんが、
安全校は徹底して「最低値」を基準に防衛線を張る必要があるのです。
合格可能性80%の落とし穴!「倍率」がもたらすリアルな不合格者数
「80%=絶対安全」という誤解
もうひとつ、模試の成績表を見る際に気をつけたいのが「合格可能性80%」という数字の受け止め方です。
「80%」と聞くと、ほとんどのご家庭が「ほぼ確実に受かるだろう」と安心されます。
しかし、冷静に計算してみてください。
80%合格するということは、
「同じ判定を出している受験生が10人いれば、2人は不合格になる」という事実を意味しています。
同じ偏差値でも「落ちる人数」が全く違う現実
ここで大きく影響してくるのが、その学校の「受験者数(倍率)」です。
人気校や、多くの中堅層が安全校として受験する学校の場合、受験者の母数は膨れ上がります。
もし、定員が少なく受験者が10人しかいない学校であれば、不合格になるのは「2人」です。
しかし、受験者が100人集まる人気校であれば不合格者は「20人」、
受験者が1000人規模のマンモス入試であれば、なんと「200人」もの受験生が、
合格可能性80%の判定をもらっていたにもかかわらず涙を呑むことになります。
「倍率が高い学校は、同じ偏差値帯であっても落ちる人数が圧倒的に多くなる」。
この冷酷な事実を理解せずに、
ただ「判定が80%だから」という理由だけで高倍率の人気校を安全校に設定してしまうと、
まさかの不合格を突きつけられ、その後の入試スケジュールや精神状態に大打撃を与えかねません。
模試の判定を過信せず「確実な安全網」を張る方法
安全校選びの2つのチェックポイント
ここまでお話しした「偏差値の最低値」と「高倍率のリスク」を踏まえ、
安全校を決定する際は以下の2点を必ず確認してください。
- 1年間の最低偏差値からマイナス5程度余裕があるか?
最低限のコンディションでも合格点を超えられる学校を、最低1校は組み込みましょう。 - 実質倍率が安定して低い(異常に高くない)か?
受験者数が多すぎる学校は、当日の1点、2点のミスで数十人に抜かれる混戦になります。確実に合格を取りたい日程では、倍率が落ち着いている学校を選ぶのが鉄則です。
また、いくら安全といっても、「受かっても絶対に行きたくない」という学校では意味がありません。
「ここなら通ってもいいな」とお子様自身が前向きに思える学校の中から、
確実に合格を取れる底値の学校を見つけておくことが、親の重要なサポートとなります。
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