「本人の努力不足」ではない?大学で四則演算を教える背景にある“高校教育格差”の罠①

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みなさん、こんにちは!オンライン・完全個別指導塾Soleado(ソレアド)です。

先日、ネットで教育関係者の間でも大きな話題となった、ある記事を目にしました。
(LINKになっていますが、記事自体は朝日新聞の有料記事です。)

「大学生に四則演算を教える理由 数学者が見てきた「教育の犠牲者」」

「大学でわざわざ小学校レベルの四則演算(たし算・ひき算・かけ算・わり算)を教えているの!?」と驚かれた方も多いかもしれません。しかし、これは現代の日本の教育現場が抱える、非常に深刻な地殻変動を表しているニュースなのです。

全2回にわたってお届けするこのテーマ。前編となる今回は、この記事の背景にある大学教育のリアルと、現代の受験生を取り巻く「構造的な問題」について、私たちSoleadoの視点を交えながら考えていきたいと思います。

1. なぜ大学で「四則演算」を教えるのか?

結論から言うと、大学で小学校・中学校レベルの算数・数学を教え直す動きは、決して一部の例外ではなく、多くの大学で「リメディアル教育(補習教育)」という形で実際に導入されています。

背景には、近年の入試制度の多様化があります。総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜の割合が増えたことで、高校時代に受験数学を一切勉強せずに合格する学生が一定数存在します。

しかし現代は、文系であっても統計学やデータサイエンスの基礎が求められる時代です。「数学が嫌いだから文系にした」という学生であっても、大学の講義についていくためには、分数や小数の計算、四則演算の優先順位といった「最低限の基礎」を学び直さざるを得ないのが現状なのです。

2. 「教育の犠牲者」という言葉の真意

記事の中で数学者たちが、計算のできない大学生を「本人の努力不足」ではなく「教育の犠牲者」と呼ぶ背景には、日本の算数・数学教育の構造的な歪みがあります。

  • 「意味」を教えないパターン暗記の教育 「なぜ分数の割り算はひっくり返してかけるのか」といった本質的な意味を教えず、テストで点数を取るための公式丸暗記ばかりを強いてきた結果、少し問題の形が変わると全く対応できなくなってしまいます。
  • 「つまずき」を置き去りにするカリキュラム 算数・数学は「積み上げの教科」です。小学校の分数でのつまずきが、中学校の方程式、高校の関数へと雪だるま式に膨らんでいきます。しかし、学校の授業スピードについていけず、分からないまま取りこぼされてしまった子どもたちを救い上げられない教育システムにも原因があります。

3. Soleadoの持つ問題意識:高校による「教育格差」と「難化」

私たちSoleadoでは、この問題の背景にはさらに「高校教育の格差とカリキュラムの難化」という別の側面もあるのではないか、という強い問題意識を持っています。

具体的には以下のような連鎖です。

  1. 中高一貫校を中心とした「先取り教育」の過熱により、教育の二極化が進んでいる。
  2. 一方で、高校教育の内容そのものが以前より難しく、量も増えているため、普通の公立高校などでは授業についていくだけで精一杯になり、消化不良を起こす生徒が増えている。
  3. その結果、入試全体の平均点が下がり、「特定の単元や科目が壊滅的に苦手」であっても、他の科目でカバーすれば大学に合格できてしまう。

結果として、基礎が穴だらけのまま大学に入学し、後になって激しい苦労を強いられることになります。このSoleadoの問題意識に対しては、教育界でも以下のような「賛同」と「反論」の両方の意見が存在します。

【賛同の意見】カリキュラムの肥大化と入試の罠

現在の学習指導要領は「情報」や「データサイエンス」などやるべきことが多すぎて、高校生がじっくり基礎を固める時間が削られているのは事実です。また、入試の平均点が下がったことで、「数学が2割しか取れなくても英語でカバーして合格した」という歪みが生じやすく、これが大学入学後の苦労に直結しているという見方は多くの高校・大学関係者からも同意を得ています。

【反論の意見】本質的な原因は別のところにある

一方で、「四則演算のレベルでつまずいているのは高校ではなく小・中学校の義務教育の問題である」という厳しい指摘もあります。また、苦手科目を放置して合格してしまう最大の原因は、一般入試の難化ではなく、筆記試験を課さない「推薦入試の拡大」そのものにあるという意見や、現代はオンライン教材の普及により高校の格差は本人の努力やツールで挽回可能である、という反論もあります。

あなたはどう考えますか?

大学生が四則演算でつまずく背景には、小学校からの暗記偏重教育、高校でのカリキュラム肥大化、そして学力を担保しきれない入試制度など、いくつもの複雑な要因が絡み合っています。

ここでみなさんに問いかけたいと思います。

「これからの日本の大学受験システムは、一体どのように変わっていくべきだと思いますか?」

学力を測るためだけの入試でいいのか、それとも入学後の学びを見据えた仕組みに変えるべきなのか――。

次回の記事(後編)では、この教育の歪みの中で、私たちオンライン・完全個別指導塾Soleadoがどのような想いを持ち、生徒一人ひとりとどのように向き合っているのかについてお話しします。どうぞお楽しみに!

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