漢検の問題形式と配点｜読み・書き・四字熟語の出題例

みなさんからの応援が
ブログ執筆をする上で、
大変な励みになります。

ぜひ、上のリンクをクリックをお願いします。

漢検合格を目指す皆さん、こんにちは。オンライン・完全個別指導塾Soleadoです。

高校入試や大学入試での内申点加点、あるいは就職活動でのアピールポイントとして、
漢検（日本漢字能力検定）の取得を目指す方は年々増えています。

しかし、いざ対策を始めようとしても、
「どの分野から手をつければいいのか」
「配点が高いのはどこなのか」
「効率的な勉強法がわからない」
と悩んでしまう方も少なくありません。

漢検合格の鍵は、「問題形式と配点」を正確に把握し、自分に合った戦略的な対策を立てることです。

この記事では、漢検の主な問題形式と配点の概要、
そして頻出分野である「読み」「書き」「四字熟語」などの出題例と対策法について詳しく解説します。

やみくもな暗記に陥る前に、まずは試験の全体像を掴みましょう。

漢検の全体像：問題形式と配点の基本

漢検は級によって難易度や出題範囲が異なりますが、多くは200点満点で採点されます。

合格基準点は級によって異なり、例えば2級ではおおむね80%（約160点）、
準2級や3級ではおおむね70%（約140点）の正答率が求められます。

問題は大きく分けて、「読み」「書き」「部首・部首名」「送り仮名」「対義語・類義語」「同音・同訓異字」
「誤字訂正」「四字熟語」「熟語の構成」など、多岐にわたる分野から出題されます。

ここで重要なのは、配点が各分野に分散しているという点です。
「読み」と「書き」の配点が比較的大きい傾向にはありますが、それだけで合格点を取ることはできません。
「四字熟語」や「対義語・類義語」といった知識系の問題も、合否を分ける重要なポイントとなります。

(1) 「読み」問題の傾向と対策

「読み」問題は、漢検対策の基本中の基本と言えます。
配点は級にもよりますが、例えば2級や準2級では全体の約25%（約50点）を占めることもあり、非常に重要です。

出題形式は、主に文脈の中で示された部分の読みをひらがなで答える形式です。

単純な熟語の読みだけでなく、当て字や熟字訓（例：「梅雨（つゆ）」「大人（おとな）」）など、
知識が問われる問題も含まれます。

＜出題例（準2級レベル）＞

会議でギアン（議案）を提出する。
アザ（鮮）やかな色彩の絵画。
彼はウヤマ（敬）うべき人物だ。

対策としては、市販の問題集や過去問に出てくる漢字の読みを、単に一対一で暗記するだけでは不十分です。

必ず例文や文脈の中で覚えるようにしましょう。
特に、同じ漢字でも複数の読み方があるもの（音読み・訓読み）や、
間違いやすい熟語は、意味とセットで理解することが大切です。

日常生活で触れる文章の中の漢字にも意識を向けることが、語彙力を高める近道です。

(2) 「書き取り」問題の傾向と対策

「書き取り」もまた、漢検の中核をなす分野です。
「読み」と同様に配点が高く、合格のためにはここで確実に得点する必要があります。

出題形式は、文脈の中でひらがなで示された部分を、適切な漢字で答える形式が中心です。

準2級以上になると、「同音・同訓異字」の書き分け、
つまり同じ読み方でも意味によって使う漢字が異なる問題
（例：「カテイを築く（家庭）」と「カテイを立てる（仮定）」）の比重が大きくなります。

＜出題例（3級・準2級レベル）＞

荷物をあず（預）ける。
こうか（効果）的な練習方法。
いがい（意外）な結果に驚く。
（同音異字例）彼はカクシン（確信）を持って答えた。
（同音異字例）技術のカクシン（革新）が進む。

対策のポイントは、トメ・ハネ・ハライや部首を意識して、正確に書く練習を繰り返すことです。
うろ覚えの漢字は、実際に手を動かして書かなければ定着しません。

また、同音異字対策としては、単語単体ではなく、
どのような文脈で使われるのか、熟語としての意味の違いは何かを意識しながら学習する必要があります。
これが一人では難しいと感じる部分かもしれません。

(3) 「四字熟語・対義語・類義語」の攻略法

受験生の多くが苦手意識を持ちやすいのが、「四字熟語」や「対義語・類義語」といった語彙系の問題です。
これらの分野は、知っていれば確実に得点できますが、
知らなければ手も足も出ないため、対策の成果がはっきりと出やすい分野と言えます。

配点も決して低くなく、ここでライバルと差をつけることが合格の鍵となります。

「四字熟語」では、意味の理解を問う問題や、空欄になっている漢字を補って四字熟語を完成させる問題が主流です。
「対義語・類義語」では、
示された語と反対の意味（対義語）または似た意味（類義語）を持つ熟語を答える問題が出題されます。

＜出題例（準2級レベル）＞

（四字熟語）物事に動じないこと。「（　）不動」→（正解：泰然）
（四字熟語）「五里霧中」の意味を選びなさい。→（正解例：方針や見通しが立たず、どうしてよいかわからないこと）
（対義語）「平凡」の対義語を書きなさい。→（正解例：非凡、特殊）
（類義語）「熟練」の類義語を書きなさい。→（正解例：老練、熟達）

これらの分野の対策は、単純な丸暗記では限界があります。
特に四字熟語は、その言葉が生まれた背景や具体的な使われ方（例文）と一緒に覚えることで、
記憶に残りやすくなります。
対義語・類義語も、機械的に組み合わせを覚えるのではなく、
それぞれの言葉の「核」となる意味を理解することが重要です。

漢検合格への「効率的な」学習戦略とは？

ここまで主な問題形式と対策法を見てきました。「読み」「書き」「四字熟語」以外にも、
「部首」や「熟語の構成」など、漢検には対策すべき分野が数多く存在します。

効率的な学習戦略の基本は、まず過去問題や模擬試験を解いてみることです。
これにより、自分の現在の実力と、どの分野が苦手なのか（＝伸びしろがあるのか）を客観的に把握できます。

しかし、多くの受験生が直面する壁がここにあります。
「苦手分野はわかったけれど、具体的にどう勉強すればいいかわからない」
「書き取りの練習をしているが、自分の解答が合っているか（トメ・ハネなど）自信がない」
「四字熟語や対義語が、どうしても覚えられない」
「一人で学習計画を立てて、継続するのが難しい」

市販のドリルを解くだけの学習では、こうした個別の課題を解決するのは容易ではありません。

特に、「なぜ間違えたのか」を分析し、「どうすれば覚えられるのか」という自分に合った方法を見つける作業は、
独学では非常に困難です。