【中学受験注目校】日本大学中学校〜日本大学1番目の付属校〜

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はじめに

日本大学中学校は、1930年に創立された神奈川県横浜市港北区にある伝統校です。
日本大学の付属校として最も早く設立された歴史を持ち、
「自主創造」を教育理念に掲げて中高一貫教育を展開しています。

共学校化以降は男女ともに多様な進路を実現し、付属校ならではの安定した進学ルートと、
難関大学への進学実績を両立している点が大きな魅力です。

また、戦後のGHQによる財閥解体の流れの中で、
旧制時代の日本大学第四中学校・第四商業学校が新制の日本大学中学校・高等学校として再編され、
付属校としての独自性を強めてきた歴史も特筆すべき点です。

基本情報

日本大学中学校の2025年度四谷大塚Aライン80偏差値は、
A1日程（4科目）で男子48・女子49、
A2日程（2科目）で男子53・女子55、
B日程（2科目）で男子51・女子52、
GLコース（A2日程）で男子55・女子57となっています。

倍率はA1日程で2.8倍（AF）・1.9倍（GL）、
A2日程で2.5倍（AF）・2.6倍（GL）、
B日程で4.9倍（AF）・3.4倍（GL）と高い人気を維持しています。

アクセスは日吉駅からスクールバスで約5分と、首都圏各地からの通学も便利です。

	偏差値	倍率
A１日程	男子４８、女子４９	2.8
A２日程	男子５３、女子５５	2.5
B日程	男子５１、女子５２	4.9
GLコース	男子５５、女子５７	１.９〜3.4

教育内容の特徴

日本大学中学校は「アカデミックフロンティア（AF）コース」と「グローバルリーダーズ（GL）コース」の
2コース制を導入しています。

AFコースは探究学習を中心に据え、主体的な学びと問題解決力の育成に力を入れています。
GLコースは国際教育を重視し、少人数制の英語授業やオンライン英会話、
海外研修などを通じてグローバルな視点を養います。

中学3年次は高校“0”年次と位置づけ、進路に応じたプレコースで大学進学を見据えた学びへと移行します。

ICT教育にも積極的で、全生徒にタブレット端末を貸与し、電子黒板やデジタル教材を活用した授業を展開しています。

施設・環境

広大なキャンパスには図書館、理科実験室、屋内プール、食堂などの充実した施設が整っています。
制服は中高共通で、落ち着いた雰囲気の中で学びやすい環境が整備されています。

スクールバスの運行や安全対策も徹底されており、通学の安心感も魅力のひとつです。

進学実績

日本大学中学校の最大の強みは、付属校としての安定した進学ルートに加え、難関大学への進学実績も豊富な点です。

例年、卒業生の約50％が日本大学へ内部進学し、
40％以上が早慶やMARCH、国公立大学など他大学へ進学しています。

GLコースからは海外大学への進学者も増加傾向にあり、幅広い進路選択が可能です。
2024年度は国公立大学42名、早慶上智17名、GMARCH125名、医学部4名と、
首都圏有力校として高い進学実績を誇ります。

入試の傾向と対策

日本大学中学校の入試は複数日程・方式で実施され、
A1日程（4教科）、A2日程（2教科）、B日程（2教科）、GLコースなど多様な選択肢があります。

算数は計算問題や一行問題に加え、図形・速さ・規則性など応用問題が頻出します。
標準レベルの問題が中心ですが、後半の応用問題で差がつきやすいため、基礎力とともに思考力を養うことが重要です。

国語は長文読解と50〜60字程度の記述問題が増加傾向にあり、幅広い語彙力と論理的な表現力が求められます。

理科は物理・化学の計算問題や実験考察問題が多く、グラフや資料を読み取る力が問われます。

社会は記述問題が増え、時事問題との融合も見られるため、日々のニュースや資料集にも目を通しておくと有利です。

2025年度の合格最低点はA1日程（4科目）で226点／350点、A2日程（2科目）で117点／200点となっています。

併願校と戦略

日本大学中学校の受験においては、併願戦略が合格の可能性を大きく左右します。
特に2月1日午後入試（A2日程）は、午前に慶應義塾普通部を受験し、
午後に日本大学中学校を併願するパターンが多く見られます。
ただし、慶應普通部の午前入試は難易度が高く、午後の日本大学中学校も高倍率となるため、
体力や集中力の維持、移動時間の確保など、十分な準備が必要です。

2月1日午後入試は、受験生全体のレベルが高くなる傾向があり、合格難易度も上がる点に注意が必要です。

偏差値の高い併願校としては、慶應義塾普通部（偏差値67）、早稲田実業（偏差値65）、
青山学院中等部（偏差値63）などが挙げられます。

同程度の学校としては、中央大学附属横浜（偏差値54）、法政大学第二中学校（偏差値53）、
日本大学第一中学校（偏差値52）などがあり、
低い学校では日本大学豊山中学校（偏差値47）、日本大学第三中学校（偏差値45）などが選択肢となります。

併願戦略を立てる際は、午前・午後入試を有効活用し、
出題傾向や試験科目の重なりを意識して選ぶことがポイントです。

また、午後入試は募集人数が少なく高倍率になりやすいため、安全校やチャレンジ校とのバランスも重視しましょう。