【中学受験】国語・記述対策！合否を分ける「書く力」を確実に伸ばす方法とは

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中学受験における記述問題の重要性と近年の傾向について

近年の中学入試において、国語の記述問題が占めるウェイトは年々大きくなっています。

かつてのような記号選択問題や抜き出し問題中心の出題構成から、
受験生の思考力や表現力を直接的に問う記述問題重視の形式へとシフトしている学校が増加しています。

これは学習指導要領改定や大学入試改革の影響もあり、ただ知識を詰め込むだけではなく、
与えられた情報を正しく処理し、それを第三者にわかるように論理的に説明する能力が求められているからです。

記述問題は配点が高く設定されていることが多いため、ここでの失点は合否に直結します。
記号問題では正解できても、記述問題になると途端にペンが止まってしまうお子様は少なくありません。

白紙で提出してしまうことは最も避けなければならない事態ですが、
部分点を狙いにいくための戦略的な書き方ができていないケースも散見されます。

記述力を高めることは、単に国語の点数を上げるだけでなく、他教科の記述式問題や、
将来的に必要となる論理的思考力の土台を作ることにもつながります。

記述が書けない原因は「書く力」ではなく「読む力」にあることが多い

「うちの子は文章を書くのが苦手で」と相談される保護者様は多いですが、実は記述問題が解けない原因の多くは、
書く力以前の「読む力」にあります。記述問題とは、自分の意見を自由に書く作文とは異なり、
本文中に書かれている根拠をもとにして、出題者の意図に沿った形で再構成する作業です。

つまり、本文を正確に読み取り、設問が何を求めているのかを正しく理解できていなければ、
どれだけ文章力があっても正解にはたどり着けません。

お子様が記述問題に苦戦している場合、まずは「何を書けばいいのか」という材料集めの段階でつまずいているのか、
それとも「どうまとめればいいのか」という構成の段階でつまずいているのかを見極める必要があります。

多くの場合、設問の文末が「～こと」で終わるべきなのか、「～から」で終わるべきなのかといった基本的なルールや、
本文中のキーワードを見つける「探す力」が不足していることが原因です。

この根本的な読解のプロセスを修正しない限り、いくら模範解答を書き写す練習をしても、
初見の問題に対応する力は身につきません。

家庭学習での記述対策が難しい理由と親子の衝突

国語の記述対策を家庭で行うことは、他の教科に比べて非常に難易度が高いと言わざるをえません。

算数の計算問題であれば答えは一つですが、国語の記述問題には「完全な正解」以外にも、
許容される表現や部分点が与えられる解答など、幅が存在するからです。

保護者様がお子様の解答を採点しようとしても、模範解答と一言一句同じでなければバツにしてしまったり、
逆に甘く採点しすぎてしまったりと、適切な評価基準を持つことはプロでも難しいものです。
また、お子様に対して「もっと詳しく書きなさい」や「ここが変だよ」と感覚的に指摘しても、
お子様はどう直せばいいのか具体的な方法がわからず、混乱してしまいます。

その結果、勉強の場が感情的な言い合いになってしまい、
国語そのものへの苦手意識を強めてしまうケースも後を絶ちません。

記述力の向上には、客観的な視点と、なぜその解答になるのかという論理的な解説、
そしてお子様の思考の癖に合わせた修正作業が必要不可欠であり、これを家庭内だけで完結させるには限界があります。