【中学受験注目校】桜美林中学校〜誰でもすぐに馴染める環境〜

１　学校の概要

桜美林中学校は、東京都町田市に広大なキャンパスを構える共学校です。
創立者である清水安三先生が掲げた「学而事人（がくじじじん）」という建学の精神が現在も色濃く受け継がれています。
この言葉は「学んで人に仕える」という意味を持ち、単に自分の立身出世のために勉強するのではなく、
他者や社会のために学ぶ姿勢を大切にしています。

キリスト教プロテスタントの精神に基づいた教育が行われており、
毎日の礼拝や聖書の授業を通じて、豊かな人間性を育んでいます。

学校の雰囲気は非常に穏やかで、生徒一人ひとりの個性を尊重する校風が特徴です。
「誰でもすぐに馴染める環境」というタイトルの通り、
多様なバックグラウンドを持つ生徒たちがお互いを認め合いながら学校生活を送っています。

広々とした敷地には、緑豊かな自然環境が広がり、のびのびとした中高6年間を過ごすことができます。
都心からは少し離れていますが、
その分、落ち着いた環境で学習や部活動に打ち込める点が多くの保護者から支持されています。

スクールバスの運行も充実しており、多摩エリアだけでなく、神奈川県方面からの通学者も多く見られます。

２　入試情報

◆ 偏差値

四谷大塚の80％合格偏差値を見ると、男女ともに40代前半から半ばで推移しています。
具体的には、試験日程や回数によって変動がありますが、おおむね偏差値38から45のレンジに位置しています。
この偏差値帯は、基礎学力がしっかりと定着していれば合格の可能性が十分に見込めるラインです。

難問奇問が出題されるというよりは、小学校で習う基本的な内容を確実に理解しているかが問われる傾向にあります。
そのため、基礎固めを丁寧に行うことが合格への最短ルートとなります。

◆ 倍率

近年の入試倍率は、日程によってばらつきがありますが、全体的に安定した人気を維持しています。
特に、午後入試の倍率は高くなる傾向にあります。
2月1日の午前入試では、男子が約2.5倍、女子が約3倍前後で推移することが多いです。
一方で、午後入試になると倍率が跳ね上がり、実質倍率で3倍から4倍を超えることも珍しくありません。

これは、上位校を志望する受験生が併願校として午後入試を利用するためと考えられます。
したがって、第一志望の生徒は、比較的倍率が落ち着いている午前中の入試で確実に合格を目指す戦略が重要です。

◆ 入試日程

入試は2月1日、2日、3日の3日間にわたって複数回行われます。
2月1日と2日には午前入試と午後入試がそれぞれ設定されており、受験生には多くのチャンスが与えられています。
試験科目は、国語と算数の2科目受験、または国語・算数・理科・社会の4科目受験から選択することが可能です。

配点は国語と算数が各100点、理科と社会が各50点の合計300点満点となるのが一般的です。
複数回受験することで「同時出願」による検定料の優遇措置や、
繰り上げ合格の候補になりやすいといったメリットもあるため、
桜美林中学校を熱望する場合は、積極的に複数回の受験を検討することをお勧めします。

３　教育・施設

◆ 教育内容

桜美林中学校の教育における最大の特徴は、徹底した英語教育と国際理解教育です。
英語の授業数は公立中学校よりも多く設定されており、ネイティブ教員による授業も頻繁に行われます。

また、単に語学力を磨くだけでなく、異文化を理解し、多様な価値観を受け入れる心の育成にも力を入れています。
中学3年次にはオーストラリアへの海外研修旅行が実施され、
ホームステイを通じて生きた英語と文化に触れる機会があります。

さらに、希望者は中国語や韓国語（コリア語）を第二外国語として学ぶことも可能であり、
アジア圏への視野を広げる教育もユニークな点です。

学習面では、「モーニング・グローリー」と呼ばれる朝の学習時間が設けられています。
ここでは基礎的な小テストや読書活動が行われ、日々の学習習慣を確立させる狙いがあります。

学習に遅れが見られる生徒に対しては、指名制の補習や放課後の学習サポートも手厚く行われており、
面倒見の良い学校としても知られています。

ICT教育にも積極的で、生徒にはタブレット端末が貸与され、
授業や課題提出、プレゼンテーションの作成などに日常的に活用されています。

◆ 施設

キャンパスの広さは東京ドーム数個分にも及び、その恵まれた敷地内に充実した施設が整っています。

象徴的なのは「荊冠堂（けいかんどう）」と呼ばれるチャペルで、ここでは全校生徒が集まって礼拝が行われます。
パイプオルガンの音色が響く神聖な空間は、生徒たちの心を落ち着かせる大切な場所です。
図書館も蔵書数が豊富で、自習スペースも完備されており、放課後には多くの生徒が利用しています。

スポーツ施設も非常に充実しています。野球場、サッカー場、陸上トラックなどが完備されており、
運動部に入部している生徒にとっては理想的な環境と言えます。

また、カフェテリア（食堂）も完備されており、中学生も利用することができます。
栄養バランスの取れた温かい食事を安価で取ることができるため、
共働きの家庭にとってはお弁当作りの負担が軽減される嬉しいポイントです。

スクールバスは、JR横浜線の淵野辺駅や小田急線の多摩センター駅から頻繁に運行されており、
通学の利便性も確保されています。

４　併願戦略

◆ チャレンジ校

桜美林中学校を安全圏の学校として捉え、さらに上位の難関校に挑戦する場合、
同じプロテスタント系の学校や共学校が選ばれる傾向にあります。

例えば、明治学院中学校は、キリスト教教育という共通点を持ちながら、
さらに高い偏差値帯に位置するため、チャレンジ校として設定されることがあります。

また、近年人気が上昇している工学院大学附属中学校や、
大学付属校としての人気が高い日本大学第三中学校を第一志望とし、桜美林を併願するパターンも多く見られます。

女子であれば、プロテスタント系の伝統校である香蘭女学校などがチャレンジ校の候補に挙がることもあります。

◆ 同等校

偏差値や校風が近く、桜美林中学校と並行して検討されることが多い学校には、
玉川学園中学部や日本大学第三中学校などが挙げられます。

これらの学校は、いずれも町田市やその近隣に位置し、広大なキャンパスと自然豊かな環境という共通点を持っています。
また、大学付属という安心感がありつつも、他大学への進学サポートも行っている点で類似しています。
入試問題の難易度も比較的近いため、過去問対策を並行して進めやすいというメリットがあります。

これらの学校を比較検討する際は、実際に学校に足を運び、
生徒の雰囲気や通学時間を肌で感じて決定することが大切です。

◆ 安全校

桜美林中学校を第一志望とする場合、確実に合格を確保するための安全校選びも重要です。

併願先としては、八王子学園八王子中学校や、多摩大学附属聖ヶ丘中学校などが考えられます。
これらの学校は、入試日程の調整がしやすく、桜美林の入試がない日や、
午後入試などをうまく組み合わせて受験プランを立てることができます。

また、桜美林中学校自体が複数回の入試を行っているため、2月1日の午前入試だけでなく、
後半の日程まで粘り強く受験することで、実質的に合格の可能性を高めるという戦略も有効です。

５　進学実績

桜美林中学校には併設の桜美林大学がありますが、近年では他大学への進学を目指す生徒が圧倒的に多くなっています。

実際に、卒業生の約90％以上が外部の大学を受験し、進学しています。
進学先としては、GMARCH（学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政）などの
難関私立大学への合格者が多数出ています。
特に、指定校推薦枠が豊富にあることや、中高6年間で培った英語力を武器に、
総合型選抜（旧AO入試）で難関大学に挑戦する生徒も増えています。

また、国公立大学への合格実績もコンスタントに出しており、
東京学芸大学や東京都立大学、地方の国公立大学などへの進学も見られます。

理系教育にも力を入れていることから、薬学部や看護学部、理工学部への進学者も一定数存在します。
学校側も外部大学受験を積極的にサポートしており、高校課程では受験対策講座や夏期講習などが充実しています。
桜美林大学へ内部進学する権利を保持したまま、他大学を受験できる制度もあるため、
生徒は安心して高い目標に挑戦することができます。

６　まとめ

桜美林中学校は、キリスト教精神に基づいた温かい校風と、広大なキャンパスでのびのびと学べる環境が魅力の学校です。
英語教育や国際交流プログラムも充実しており、
将来グローバルに活躍したいと願うお子様には最適な環境と言えるでしょう。
偏差値的にも目指しやすく、入試のチャンスも多いため、しっかりとした対策を行えば合格の扉は大きく開かれています。

しかし、基礎的な問題が多いからこそ、ケアレスミスをなくし、確実な得点力を身につけることが求められます。
「基礎をどのように固めればよいかわからない」「併願校選びで迷っている」という方は、
ぜひSoleadoにご相談ください。

私たちSoleadoでは、完全個別指導でお子様一人ひとりの性格や学力に合わせたきめ細かな指導を行っています。
桜美林中学校合格に向けて、私たちが全力でサポートいたします。

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