英検の入試利用 〜豊島岡女子中、立教大学〜

豊島岡女子の英検入試

ネットニュースなどで話題になっていますが、
豊島岡女子中で英検を利用する入試が
2025年から導入されるそうです。

記事を見てみましょう。(元の記事はこちら

 豊島岡女子学園中学校高等学校は、2025年2月2日・3日・4日に行う2025年度の中学入試において、従来の4教科入試と並行して「算数・英語資格入試」を実施する。2022年第1回以降に取得した英検CSEスコア証明書の提出が必要。募集人数は各回、若干名。

 算数・英語資格入試は「英語学習を進めてきた意欲の高い生徒を集め、豊島岡女子学園の教育の中で、医学部や海外大学などの多様な進路選択を可能にする学力を養い、世界で活躍できる女性を育成する」という目的で2025年度入試より導入される。

 試験日は2025年2月2日・3日・4日に行われる従来通りの4教科入試1~3回に、同時並行で実施。募集人員は各回とも若干名で、4教科入試の募集人数の変更はなく、併願ができる。選抜方法は、算数の得点を2倍したものに、英検取得級による、みなし得点を加えた300点満点で判定。算数は、4教科入試の算数の時間に同一の試験を実施する。受検には、2022年第1回以降に取得した英検CSEスコア証明書の提出が必要となる。

 みなし得点は毎年見直す予定。2025年度は、英検3級(CSE1456以上)50点、英検準2級(CSE1728~1979)70点、英検準2級(CSE1980以上)80点、英検2級(CSE1980~2303)90点、英検準1級以上(CSE2304以上)100点とする。

 試験科目を算数1教科としたのは、算数の入試を用いることで、豊島岡女子学園の教育を受けるための学力を測ることができると考えたためだという。入学後のカリキュラムについては、従来の4教科入試の入学生徒と同じものを履修するとしている。

 同校では、探究活動とともにグローバル教育にも尽力しており、より高いレベルで英語力を発揮する機会として、2年前より高い英語力をもつ中学生を選抜して放課後レッスンEnglish Academicsを展開。2024年度からは海外トップ大学に合格する力を身に付けるためのプログラムを導入し、近年では海外大学を目指し進学する生徒も一定数みられるという。

 算数・英語資格入試についての情報は、5月12日の合同説明会以降、Webサイトに掲載予定。

Yahooニュースより

英検を使った入試の生徒さんが、4科目を利用した生徒さんと点数で競う、ということではないようです。

英検でスコアを与え、あとは算数のスコアで合格が決まるということですね。
これ自体には賛否両論あると思います。
しかし、英検がこのように評価されているということですね。

さまざまな能力を持った生徒さんに入学して欲しいということでしょう。
国際化の時代、ということもありますが、
大学入試において「総合型選抜」「一般入試」などさまざまな入試があるというのも
いろいろなタイプの学生に入学して欲しいということだと思います。

では、英検準1球を持っている小学生ってそんなにいるのでしょうか?

今までの指導経験から言うと、
決して多くはないと思います。
しかし、いないわけではありません。
帰国子女の方が多かったですが、
今までに直接教えた生徒さんでも10人程度はいたと思います。

また、英検準1級に合格した生徒さんたちは
半分以上は偏差値60以上のいわゆる「難関校」に合格しています。

もちろん、帰国生入試などを受験した生徒さんもいますが、
やはり、一生懸命勉強したという経験は他の科目の勉強にも良い影響があるのでしょう。

立教大学入試の英語

立教大学の一般入試では英語の試験を実施しません。
(試験がある場合もあります)

では、どうするかというと、
共通試験の英語のスコア
あるいは英語の検定試験のスコアを選抜に利用します。

検定試験は英検だけではありません。
さまざまな検定試験のスコアを使えます。

英検も「何級合格」ではなく、スコアを使います。
このスコアは何級であっても構いません。
例えば「準1級で2200点」より「2級で2250点」の方が評価は高くなります。

さまざまな検定試験と共通試験。
どうやって比べるかというと、共通試験の点数に換算します。
この基準は毎年同じではありません。

例えば、2024年だと。

共通試験100%と同じ点数は
ケンブリッジ英検 170
英検 2450
GTEC 1270
(他の検定は略)
とあります。

ちなみに、85%と同じ点数は
ケンブリッジ英検 158
英検 2300
GTEC 1150
(他の検定は略)
だったそうです。

英検で2300点。
今の英検は「合否」と同時にスコアが出ます。
このスコアは4技能(読む・書く・聞く・話す)の能力をスコアにしたものです。
級に関係なく得点で示されます。
したがって、何級であっても英検で2450点取れれば共通試験100%と同じ評価ということです。

明らかに、英検を利用した方が高得点を取りやすいと思います。
だったら、英検で低い級を受けた方が得だと思うかもしれませんが、
2級だと満点が2600点。準1級だと3000点です。
したがって、2級で2450点取るというのは大変です。
満点を狙うなら準1級の受験が現実的でしょう。
同時に、英検で満点の基準を満たしている受験生はかなりの数に登ると思います。

立教大学は英語の力を測るのに
自前の入学試験でなく、
共通試験や英語の検定試験を利用することにした、ということです。

立教大学合格の近道は英検でスコアを取ること、と言えるでしょう。

まとめ

結局、「英語の力がある」「入学後の学習についていける」生徒かどうかを判定するのが
入学試験というものです。

それを判定する方法はたくさんあるでしょうし、
その方法のうちどれがいいのかも、いろいろな意見があると思います。

その中で、英検というのは様々な学校で使われています。
ということは、広く認められている試験だということです。
中学生・高校生のみなさん。
ぜひ、英検にチャレンジしましょう!

また、中学入試における英語のテスト利用も今後広がる可能性があるかもしれません。
現在小学校6年生のお子様に英検を必死に勉強させる必要があるとは思いませんが、
小学校低学年のお子様をお持ちの保護者様は注意しておくといいかもしれません。

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