新潟県 公立高校入試のしくみ

新潟県公立高校入試とは

新潟県の公立高校に進学するための試験です。
内申書が必要!テストでも点を取らなくちゃ!
といろいろなことを考えてしまいがちですが、
そこまで恐れる必要はありません。

どのようなしくみかを理解して
しっかりと準備をしましょう。

新潟県 公立高校入試のしくみ

調査書

いわゆる内申点です。

新潟県では中学1年〜3年の点数が使われます。
単純に点数で言えば、9教科✖️5段階で45点満点。
それが3年分で135点満点です。
ちなみにこの部分は「各教科の学習の記録」といいます。

その他に
「特別活動等の記録」(部活動・生徒会活動・学校行事の記録や資格試験)と
「総合初見」(生徒・指導上の特徴、学外での活動)があります。
資格試験などを記載してもらうためには
当然ですが、学校の先生が知らなくては記録できません。
必ず先生に伝えるようにしましょう。

直接得点に換算されるのは学習の記録の部分です。

選抜

選抜(入学試験)は主に2種類あります。

特色化選抜

いわゆる推薦入試です。

学校ごとに出願資格が決められています。
出願資格を満たした上で、中学校の校長先生の推薦があって出願できます。

出願資格はスポーツ、文化、科学分野での秀でた実績が必要となります。
一番わかりやすいのは部活動でしょうか。
そして、高校入学後も活動を継続する意思がみられることも必要です。

志望する学校の出願資格をよく調べて出願しましょう。
特色化選抜を実施しているかどうかは高校・学科ごとに決まっています。

当日は面接は必ず実施され、
その他に各高校が必要と認めた検査が実施されます。

一般選抜

これが皆さんが思い浮かべる「入学試験」ではないでしょうか。
入試当日に試験会場に行き、テストを受けて合否が決まります。

新潟県の場合、調査書の点数と学力検査(入学試験)の点数を選抜に使います。

調査書

調査書は上記の通り、9教科の5段階評価を3年分使います。
135点満点です。
これを1000点満点に換算します。
小数点以下は第2位を四捨五入します。

学力検査

5教科、各100点満点で実施されます。
ということは全部で500点満点ですが、
高校・学科によっては傾斜配点が実施されます。
これは当該教科の点数が2倍になるというものです。

その上でこれも1000点満点に換算します。
小数点以下は第2位を四捨五入します。

学校独自検査

筆答検査(新潟南高校で実施されていましたが、令和5年より実施されていません)、
面接、実技検査(新潟中央高校音楽科で実施)のいずれかが実施されます。
新潟西高校、八海高校ではPRシートを提出します。
配点は100点〜500点満点で各高校が決めます。

選抜方法

各高校によって学力検査と調査書の割合が決まっています。
学力検査7:調査書3のような形です。
多くの高校で学力検査の割合が高い「7:3」「6:4」が多いようですが、
新潟北高校、新津工業高校のように「5:5」という場合もあります。

さて、この割合で学力検査と調査書の点数を足します。
学校独自検査の点数はそのまま足します。
例えば、「7:3」の学校は

「学力検査(1000点満点)✖️0.7」+「調査書(1000点満点)✖️0.3」+「学校独自検査」

という式で得点が出ます。
この得点順に合否が判定されます。

その他

高校によっては学科・コース間で第2志望に出願できることもあります。
学科・コースが違っても、その高校に通うことができるわけですから、
積極的に出願するようにしましょう。

シミュレーション

以前、ネットニュースで
YouTuberのゆたぼん氏が
「当日の試験で友人の2倍の点数を取ったが、内申点が悪かったから不合格になった」
と語ったという記事を見ました。

そこで作ったのが以下の動画です。

新潟県だとどうなるのでしょうか?

では、仮の状況を作ってみます。

生徒A
調査書 1年生 オール1、2年生 オール1、3年生 オール2
学力検査 ① 得点率50%の場合、② 得点率80%の場合

生徒B
調査書 1年生 オール3、2年生 オール3、3年生 オール3
学力検査 常に生徒Aの半分。つまり、① 得点率25%の場合、② 得点率40%の場合

これは、上の動画と同じ状況です。
ではシミュレーションしてみます。
(傾斜配点なし、独自検査なしとします)

パターン①では
生徒A
調査書  36点 ➗ 135点 ✖️ 1000 = 266.666点 → 266.7点
学力検査 250点 ➗ 500点 ✖️ 1000 = 500点

生徒B
調査書  81点 ➗ 135点 ✖️ 1000 = 600点
学力検査 125点 ➗ 500点 ✖️ 1000 = 250点

割合が「7:3」の場合
生徒Aは合計430.01点、生徒Bは355点。
よって、生徒Aの方が得点が高くなります。

「6:4」「5:5」でも生徒Aの方が高くなるのは明白ですので、
計算は省略させていただきます。

まとめ

沖縄県では学力検査の点数のみと調査書との合計で逆転が起こりましたが、
新潟県では逆転が起こりませんでした。

ということは、学力検査の結果が重視されるということでもあります。

調査書を蔑ろにしていいというわけではありません。
しかし、調査書の点数が少し劣っていても、
学力検査で逆転が不可能ではありません。

最後まで頑張って勉強しましょう。

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