【中学受験注目校】鷗友学園女子中学校〜最高の勉強する環境の中でのびのび過ごせる学校〜

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１　学校の概要

鷗友学園女子中学校は、東京都世田谷区宮坂に位置し、
小田急線の経堂駅や東急世田谷線の宮の坂駅から徒歩圏内という通学しやすい立地にあります。

1935年に石川志づ氏によって創立されたこの学校は、
「慈愛（あい）と誠実（まこと）と創造」を校訓として掲げており、
キリスト教の精神を基盤とした全人教育を行っています。

ただし、宗教行事が強制されるようなことはなく、
あくまで内面的な道徳性や倫理観を育むことに重きを置いているのが特徴です。

教育目標としては、単に学力を伸ばすだけでなく、他者と共に生きる力を育むことを重視しています。
この学校の校風を一言で表すならば「自由闊達」であり、生徒たちは非常にのびのびとした学校生活を送っています。

制服はありますが、着こなしや持ち物に関しては生徒の自主性に任されている部分が多く、
規律の中にも自分らしさを表現できる余地があります。

また、鷗友学園の特徴的な取り組みとして「３日に１回の席替え」というものがあります。
これは中学１年生のクラスで行われるもので、
頻繁に席を替えることでクラス全員とコミュニケーションをとる機会を作り出し、
特定のお友達グループだけに固執することなく、多様な他者を受け入れる土壌を作ることが目的です。

このように、人間関係の構築を学校側が丁寧にサポートしてくれる点も、
多くの保護者から支持される理由の一つとなっています。

２　入試情報

◆ 偏差値

鷗友学園女子中学校は、女子校の中でも難関校の一つに数えられます。

四谷大塚が公表している８０パーセント合格ラインの偏差値を見ますと、
２月１日の第１回入試では偏差値６０から６２程度で推移しています。

また、２月３日に行われる第２回入試においては、
御三家などの最難関校を受験した層が併願として受験することが多いため、
偏差値はさらに上昇し、６４から６６程度となることが一般的です。

この数値からもわかるとおり、生半可な対策では合格を勝ち取ることが難しいレベルの学校であり、
基礎学力の完成はもちろんのこと、応用力や記述力が強く求められる入試となっています。

◆ 倍率

近年の入試倍率についても見ていきます。

鷗友学園の人気は依然として高く、実質倍率は安定して高い数値を記録しています。
第１回入試（２月１日）においては、例年おおよそ２．０倍から２．５倍の間で推移しています。
これは受験生の２人に１人以上が不合格になる計算であり、第一志望の生徒同士による激しい競争が行われています。

一方、第２回入試（２月３日）になると倍率はさらに跳ね上がり、
年度によっては４倍近くになることも珍しくありません。
第２回入試は募集定員が第１回よりも少ない上に、上位層の受験生が参入してくるため、非常に狭き門となります。

したがって、鷗友学園を第一志望とするならば、
倍率が比較的落ち着いている第１回入試で確実に合格を決めるための準備が不可欠です。

◆ 入試日程

来年度の入試日程についても、例年通りのスケジュールが予想されます。

試験は２月１日の午前と２月３日の午前の計２回行われます。
試験科目は国語、算数、理科、社会の４教科です。
配点については、国語と算数が各１００点、理科と社会が各６０点の合計３２０点満点となっています。

試験時間は国語と算数が５０分、理科と社会が４０分です。
鷗友学園の入試問題の最大の特徴は、記述量の多さにあります。

特に国語と社会では、単なる知識の暗記では太刀打ちできない、
長文記述や自分の考えを論理的に説明する問題が出題されます。

また算数においても、途中式や考え方を丁寧に書かせることが求められます。
知識を詰め込むだけでなく、それをアウトプットする表現力を磨くことが合格への鍵となります。

３　教育・施設

◆ 教育内容

鷗友学園の教育プログラムは非常に充実しており、生徒の知的好奇心を刺激する仕掛けが随所に施されています。

その中でも特筆すべきは、独自のアクティブ・ラーニング型授業です。
多くの授業で生徒同士が議論を交わし、協働して課題に取り組むスタイルが採用されています。

英語教育にも定評があり、中学１年生からオールイングリッシュに近い形での授業が行われます。
また、多読多聴を重視しており、図書館には膨大な数の洋書が揃えられています。
これにより、受験のための英語ではなく、実際に使える生きた英語力を養うことができます。

さらに、創立者の専門が園芸であったことから、伝統的に「園芸」の授業が必修となっているのもユニークな点です。
生徒たちは実習畑で野菜や花を育て、土に触れる経験を通じて生命の尊さを学びます。
収穫した野菜を調理して食べることもあり、こうした体験学習が豊かな感性を育むことにつながっています。

ＩＣＴ教育に関しても先進的で、一人一台の端末を活用し、
情報の収集や分析、プレゼンテーションの作成などを日常的に行っています。

これらは全て、変化の激しい現代社会で活躍できる女性リーダーを育成するためのプログラムとして機能しています。

◆ 施設

学習環境を支える施設も非常に魅力的です。

校舎は明るく開放的なデザインで統一されており、
教室の窓が大きく取られているため、自然光がたっぷりと降り注ぎます。

特に生徒たちの学びの中心となっているのが、図書館を含む「学習指導センター」です。
ここには約６万冊以上の蔵書があり、自習スペースも豊富に用意されています。
放課後には多くの生徒がここで勉強に励んでおり、まさに「最高の勉強する環境」と言えるでしょう。

また、理科教育に力を入れているため、化学、物理、生物、地学それぞれの実験室が完備されており、
実験の機会が非常に多いことも特徴です。

グラウンドは全面人工芝となっており、体育の授業や部活動で生徒たちが活発に体を動かしています。
カフェテリアはありませんが、お弁当の注文システムやパンの販売などがあり、食事面でのサポートも整っています。

４　併願戦略

◆ チャレンジ校

鷗友学園を志望する生徒の中には、さらに難易度の高い学校に挑戦するケースも見られます。

具体的には、女子御三家の一つである桜蔭中学校や女子学院中学校などが挙げられます。
また、共学校である渋谷教育学園渋谷中学校や渋谷教育学園幕張中学校などをチャレンジ校として設定する生徒もいます。
これらの学校は記述力や思考力を重視する傾向が鷗友学園と共通している部分もありますが、
求められる処理速度や難問への対応力はさらに一段階高いレベルとなります。

したがって、チャレンジ校を受験する場合は、
過去問演習を通じてそれぞれの学校特有の傾向を掴んでおく必要があります。