【中学受験注目校】開智望中学校〜小中高12年間でバカロレアを実践〜

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中学受験において、学校選びの基準は偏差値や進学実績だけではありません。
将来、子どもたちがどのような社会で生き、どのような力が必要とされるのかを見据えた教育内容こそが、
重要な判断材料となります。
今回ご紹介する「開智望中等教育学校」は、まさにその「未来の教育」を実践する注目校です。
茨城県つくばみらい市に位置し、2020年に開校した新しい学校でありながら、
開智学園が培ってきた教育ノウハウと、国際標準の教育プログラムである「国際バカロレア(IB)」を融合させた、
小中高12年一貫の教育が最大の魅力です。グローバル化が進む社会で真に活躍できる人材を育む、
その先進的な取り組みについて詳しくご紹介します。
1 学校の概要
◆ 豊かな自然と先進性が融合するキャンパス
開智望中等教育学校は、茨城県つくばみらい市の緑豊かな環境にキャンパスを構えています。
最寄り駅である関東鉄道常総線の「新守谷駅」からは徒歩わずか1分という、非常に利便性の高い立地です。
2015年に開智望小学校が開校し、2020年に中等教育学校が開校したことで、
小中高12年間の一貫教育体制が完成しました。
開智学園共通の建学の精神である「四恩報答(しおんほうとう)」を基盤とし、
「世界の人々の文化と理念を尊敬し、平和で豊かな社会を創るために貢献できる人材の育成」を教育理念に掲げています。
新しい学校ならではの美しい校舎と充実した施設、
そして「主体性」「多様性」「協働性」を育むことを教育目標に据えた、生徒一人ひとりに寄り添う教育が特徴です。
1クラス約24名という少人数制を採用しており、教員との距離が近く、きめ細かな指導が受けられる環境が整っています。
2 入試情報
◆ 偏差値
開智望中学校の入学難易度について、
四谷大塚が公表している2025年入試の結果偏差値(80%合格ライン)を参照しますと、
1月10日実施の入試(併願型)で「43」となっています。
ただし、この数値はあくまで4教科型の学力試験における一つの目安です。
開智望中学校の最大の特徴は、後述する国際バカロレア(IB)教育であり、入試形態も多様です。
12月には「専願入試」や「適性検査型入試」が実施されており、
単純な知識量だけでなく、思考力、表現力、そしてIB教育への適性が多角的に評価されます。
偏差値は参考としつつも、学校の教育方針にどれだけ共感し、
そこで学びたいという強い意志があるかが問われる入試であると言えるでしょう。
◆ 倍率
国際バカロレア(IB)の12年一貫教育、特に国内ではまだ数少ない
MYP(中等教育プログラム)とDP(ディプロマ・プログラム)を一条校で実践する学校として、
開校以来高い注目を集めています。
2024年度入試における全体の実質倍率は約1.3倍でした。
首都圏における中学受験の多様化と、探究型学習やグローバル教育への関心の高まりを背景に、
茨城県内のみならず、千葉県や埼玉県など広範囲から受験生が集まる傾向にあります。
特に12月に行われる専願入試や適性検査型入試は、この学校の教育に強く惹かれる受験生が競い合う場となっています。
◆ 入試日程
2025年度の入試(2025年実施)は、受験生の多様なバックグラウンドや強みを発見するため、
複数の入試形態が設定されています。
大きく分けて、12月に実施される「専願・適性検査型」と、1月に実施される「併願型」があります。
12月入試には、開智望中等教育学校を第一志望とする受験生向けの「専願入試」が設けられています。
試験科目は国語・算数の2教科と個人面接です。
また、公立中高一貫校との併願も考慮した「適性検査型入試」も同日に実施されます。
こちらは適性検査Ⅰ・Ⅱと集団面接が課されます。
1月入試は、開智学園グループ(開智中学校、開智日本橋学園中学校など)との同時判定も可能な
「併願型入試」が中心となります。
試験科目は国語・算数・理科・社会の4教科で、
配点は国語100点、算数120点、理科60点、社会60点の合計340点満点です。
算数の配点がやや高いことが特徴です。
このように、学力試験だけでなく、面接や適性検査を通じて、
生徒の潜在能力やIB教育への適性を丁寧に見極めようとする姿勢がうかがえます。
3 教育・施設
◆ 教育内容
開智望中等教育学校の教育の根幹は、国際バカロレア(IB)プログラムによる12年一貫教育です。
小学校のPYP(プライマリー・イヤーズ・プログラム)から始まり、
中等教育学校では6年生(小6)から10年生(中4)までがMYP(ミドル・イヤーズ・プログラム)、
11年生(中5)から12年生(中6)がDP(ディプロマ・プログラム)を履修します。
このように小中高の全段階でIBプログラムを一貫して提供している学校は、
国内の学校教育法第1条校としては極めて稀であり、最大の特色となっています。
MYPでは、教科の枠を超えた探究的な学びを通じて、物事を概念的に捉える力や、
グローバルな文脈で考える力を養います。
知識を覚えるだけでなく、「どのように学ぶか」というスキルそのものを重視するのがIBの特徴です。
11年生(中5)からは進路に応じたコース制が導入され、IB DPの履修を希望する生徒は「グローバルコース」に進みます。
DPでは、高度な専門性と探究力が求められるカリキュラムに挑戦し、最終試験に合格することで、
国内外の大学進学において高く評価される国際的な資格(IBディプロマ)の取得を目指します。
もちろん、国内の難関大学受験に対応したコースも用意されており、
生徒一人ひとりの進路希望に柔軟に対応する体制が整っています。
全校的な探究学習やICTの積極的な活用、国内外でのフィールドワークも豊富に用意されており、
主体的に学ぶ姿勢を徹底的に育みます。
◆ 施設
2020年に中等教育学校が開校したばかりということもあり、
キャンパスは非常に新しく、先進的な学びを支える設備が充実しています。
ICT環境は高いレベルで整備されており、生徒たちは探究活動やプレゼンテーションにICT機器を日常的に活用しています。
また、広大な敷地には全面人工芝のグラウンドが広がり、
サッカーやテニス、陸上など、生徒たちは思い切り体を動かすことができます。
体育館も2つ備えており、部活動も活発に行われています。
9年生(中学3年生)からは、温かい食事がとれるカフェテリア(食堂)の利用も可能になります。
教室での給食や弁当の持参も選択でき、生徒たちの多様なニーズに応えています。
探究活動の拠点となる図書室や自習室も完備されており、
生徒が静かな環境で読書や自主学習に集中できる空間が確保されています。
4 併願戦略
開智望中学校を第一志望とする場合、その特色ある入試形態と地理的な位置から、
併願戦略は茨城県内、埼玉県、千葉県の学校が中心となります。
四谷大塚偏差値43という数値を参考にしつつも、
IB教育や探究型学習といった校風の近さも考慮して検討することが重要です。
◆ チャレンジ校
偏差値で一段上、あるいは校風が似ている挑戦校としては、同じ茨城県内の茗溪学園中学校が挙げられます。
茗溪学園もIB(MYP・DP)認定校であり、探究的な学びを重視する校風が共通しています。
また、県内トップクラスの進学校である江戸川学園取手中学校や、
千葉県で高い人気を誇る芝浦工業大学柏中学校なども、学力的なチャレンジ校として視野に入ってくるでしょう。
これらの学校は、開智望が重視する思考力や記述力を高いレベルで求めてくるため、
併願対策は入念に行う必要があります。
◆ 同等校
偏差値帯や地域性、校風などを考慮した併願先としては、まず開智学園グループの学校が挙げられます。
特に開智未来中学校や昌平中学校(埼玉)、あるいは開智日本橋学園中学校(東京・グループ同時判定利用)は、
探究学習やグローバル教育に力を入れている点で親和性があります。
茨城県内では、長い歴史と実績を持つ常総学院中学校が併願校として選ばれることが多いです。
千葉方面では、麗澤中学校や二松学舎大学附属柏中学校などが、通学アクセスと難易度の両面から併願候補となります。
◆ 安全校
安全校としては、開智望中学校の入試日程(12月・1月)よりも後に試験日が設定されており、
かつ合格の可能性がより高い学校を選ぶことがセオリーとなります。
茨城県内、埼玉県東部、千葉県北西部(常磐線・つくばエクスプレス沿線)で、偏差値帯が少し下の学校や、
入試形態が複数あり得意な科目で受験できる学校を検討するとよいでしょう。
大切なのは、万が一の場合でも「この学校なら通いたい」と思える学校を親子で見つけておくことです。
5 進学実績
開智望中等教育学校は2020年に開校した6年制の学校です。
そのため、1期生の卒業は2026年春(2025年度末)を予定しています。
したがって、2025年11月現在、大学進学実績はまだありません。
これは学校選びにおいて不安要素と感じられるかもしれませんが、
開智学園グループ全体として培ってきた豊富な大学受験指導のノウハウが背景にあることは大きな強みです。
特に、IBディプロマ・プログラム(DP)は、世界中の大学への入学資格として認められています。
DPを履修する生徒たちは、海外の大学への進学はもちろん、
国内の大学においてもIB入試(総合型選抜など)という特別な選抜枠を活用することが可能です。
1期生がどのような進路を切り拓いていくのか、その成果には大きな期待が寄せられています。
6 まとめ
開智望中等教育学校は、
「12年一貫の国際バカロレア教育」という、他に類を見ない明確な教育ビジョンを掲げた学校です。
2020年開校という新しさ、充実した施設、そして探究型・協働型の学びを実践する環境は、
これからの時代に求められる力を身につけるために最適と言えるでしょう。
偏差値という一つの指標だけでは測れない、未来への投資とも言える魅力がここにはあります。
大学進学実績がまだない点は、むしろ1期生として歴史を創っていくフロンティア精神を持つ生徒にとって、
大きなやりがいとなるはずです。
知識の詰め込みではなく、自ら問いを立て、調べ、表現する力を伸ばしたいと考えるご家庭に、
ぜひ注目していただきたい学校です。
私たちオンライン・完全個別指導塾Soleadoでは、
開智望中学校が重視するような「思考力」「記述力」を養うための指導を得意としています。
国際バカロレア(IB)の探究的な学びに必要な基礎学力はもちろんのこと、
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