【中学受験】模試を受ける本当の意味とは　〜模試の結果から志望校を考える〜

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模試は「合否判定」だけではない。模試を受ける本当の意味とは

中学受験において、模試は避けては通れない関門です。

多くの方が、模試の結果を「志望校への合格可能性を測るもの」として捉えがちです。
たしかに、模試の合否判定は志望校を選ぶ上での重要な指標の一つになります。

しかし、それだけでは模試の価値を半分しか理解していないと言えるでしょう。
模試の本当の目的は、その時点での学力を客観的に測ることに加え、
お子さまの学習における「現在地」を把握し、「次に何をすべきか」を明確にすることにあります。

点数や偏差値の数字に一喜一憂するのではなく、お子さまがどの分野で得点し、
どの単元でつまずいているのかを細かく分析する絶好の機会だと考えてください。

偏差値だけでは見えない、模試結果の深い読み解き方

模試の結果が返ってきたら、まず確認するのは「偏差値」と「合格判定」でしょう。
もちろん、それらは大切ですが、さらに深く結果を分析することで、お子さまの学習の課題がより鮮明に見えてきます。

まず、科目ごとの得点や偏差値の推移に注目してください。
過去の模試結果と比較し、特定の科目が安定して得点できているか、
あるいは苦手な科目の成績に改善が見られるかをチェックします。

また、大問ごとの正答率も重要な情報です。
これは、お子さまがどの単元の問題を確実に解けているか、あるいはどこでつまずいているかを示しています。
例えば、算数であれば「図形問題は得意だが、特殊算に課題がある」といった具体的な弱点が見つかることもあります。

さらに、間違えた問題の分析も欠かせません。
ただ単に不正解だった、という事実だけではなく、「なぜ間違えたのか」という原因を突き止めましょう。
計算ミスや書き写しミスといったケアレスミスなのか、それとも根本的な単元の理解不足や知識不足が原因なのか、
あるいは時間配分を誤ったことによるものなのか、原因を特定することで、次に取るべき対策が明確になります。

このように、模試の結果を細かく分析することで、
お子さまの学習状況を多角的に把握し、効果的な学習計画を立てるためのヒントを得られるのです。

模試結果から導き出す、最適な志望校の選び方

模試の結果は、志望校を選ぶ上での貴重な羅針盤となります。

特に重要なのは、模試の合格判定だけで志望校を決定しないことです。
合格可能性80%を示すA判定でも、それが必ずしも合格を保証するものではありません。
模試の判定は、あくまで過去のデータに基づいた参考情報であり、
入試本番の出来や、その年の受験者層によって結果は大きく変わる可能性があるからです。

そこで、模試結果を参考にしながら、より多角的な視点から志望校を検討することが大切です。
偏差値だけでない学校の魅力を考えること、そしてお子さまの特性に合った学校を選ぶことが重要です。

志望校を選ぶ際には、まず進学実績や教育方針を確認しましょう。
お子さまが将来どのような道に進みたいのか、どのような環境で学びたいのか、親子で話し合う良い機会です。

さらに、通学時間や校風も重要な要素です。
毎日通う学校だからこそ、無理なく通える距離にあるか、
またお子さまの性格に合った自由な校風か、あるいは規律を重んじる校風かなど、複数の観点から検討してください。

文化祭や体育祭といった学校行事に足を運び、実際に生徒たちの様子を見てみることも、
学校の雰囲気を知る上で非常に有益です。

このように、模試の結果は志望校選びの一つの基準に過ぎません。

それ以外の要素も総合的に考慮し、お子さまが「この学校に行きたい」と心から思える学校を見つけることが、
受験を乗り切る原動力となります。