高校入試 英語の難化

英作文問題の例

千葉県公立高校入試

千葉県公立高校入試では、4コマのイラストが出てきて、
その空欄に入る文章を自由に考えて作文するという問題が出題されています。
その例を見てみましょう。

上のイラストはMihoがアメリカを訪問した時の様子です。
3コマ目の空欄に入る文章を25語程度で答えなさい、という問題です。

簡単に作ってみましょう。

I want to go to ABC hotel. But I don’t know how to get to the hotel. Could you please tell me how to get to the hotel?

28語になってしまいましたが、25語程度ですから許容範囲でしょうか。

「自由に考えて答えなさい」という問題は意外と難しいものです。

千葉県公立高校入試では、以前は前期・後期の2回試験があったのですが、
令和3年から1回になりました。

その時に、英語の試験時間が50分から60分に変更されました。
リスニングの配点は33点になりました。全体の3分の1です。
時間も10分を超えるものになっています。

読み上げのスピードも早く、
10分以上集中して聞いているだけでもかなり大変な試験だと言えます。

埼玉県公立高校入試 学校選択問題

次のAI(人工知能)についての英文を読んで、あなたの考えを、[条件]に従って 40 語以上50 語程度の英
語で書きなさい。
Today AI is widely used for a lot of different purposes, such as computers and machines. Some people
say that AI should be used more. What do you think about this idea?
[条件]
賛成か反対か自分の立場を明らかにして、その理由が伝わるように書きなさい。

埼玉県公立高校入試より

答えられますか?40〜50語というのは結構長いような、きちんと書こうとすると難しいような微妙な長さです。

答えを簡単に作ってみます。

I  believe that AI should indeed be used more.AI makes it easy and fast to learn many things.We use new technologies, and our quality of life will be better.I want to use AI because I want to use new technologies.

簡単な単語だけを使って作文しようとしたので、不自然な英文になってしまった気がします。43語なので、条件には当てはまっています。

英語入試問題の難化

大学入試でも英語入試問題が難化していることが話題になっています。
これは、高校入試でも同じではないでしょうか?

東京都でもE-mailの返事を書く問題などの出題も見られます。

この文章を読んでくださっているのは生徒さんか、保護者様か分かりませんが、
どのように感じましたか?

保護者様だったら、
「自分の時代とだいぶ違うなぁ」
と思った方もいるのではないでしょうか?

指導していて感じるのですが、
英検を合格するレベルが上がっているように感じます。

10年ほど前なら、英語が苦手な生徒さんが
中学生のうちに英検3級に合格するのは結構大変でした。
ましてや、準2級となると、かなりハードルが高かったように思います。

ところが、現在は英検3級は結構簡単に合格してきてくれます。
準2級の合格率も(私が知っている範囲では)かなり高くなっています。

英語の教育内容の変化

文部科学省の資料を見ていたら次のようなものがありました。

ずいぶん難しくなっているんですね。
学習指導要領が改定されて、
英語の学習内容もずいぶん変化しました。


どのように変化したのかを以下で述べたいと思います。

小学生の英語

まず、今まで小学校の英語は「教科」ではありませんでした。

「話す」「聞く」ということを中心に英語になれるということがメインになっていました。
もちろん、教科ではないので、評価はしません。

ところが、小学校の英語が「教科」になりました。

3・4年生の時には「活動型」で「話す」「聞く」ことを中心に英語になれるということを目指します。

それが、5・6年生になると成績がつくことになります。
もちろん、「読む」「書く」ということが加わります。

もちろん、小学生の時に学習したことは学習したものとして中学校の英語が始まります。

単語も小学生のうちに600〜700語を学習することになります。
これは、中学校入学時には「知っている」ものとして授業が始まります。

中学生の英語

単語数

一番わかりやすいのは単語数でしょう。

今まで1200語程度だったものが、1700語程度学習することになります。

あれ?

じゃあ、小学生の時の単語と合わせるとすごい数にならない?

ほんとに?

勉強がすごい大変になるんじゃない?

ソレくんの思った通りです。

今までは中学卒業の段階で1200語程度学習していました。
現在は小学生の600語に加えて中学生で1700語学習することになります。

合計2300語ですね。

文法

文法事項も増加しています。

今まで高校で学習していた内容が中学校段階で学習することになりました。

高いレベルのことをやっているから英検も合格しやすくなった。
もしかしたら本当のことかもしれませんね。

英語に躓くポイント

中学生が英語に躓くのはどこでしょうか?

まず、小学生の時に「書く」「読む」の勉強が不十分な可能性があります。
少なくとも、躓く生徒さんにとっては不十分だったのでしょう。
中学校に上がり、突然難しくなったことに戸惑う生徒さんが少なくありません。

そして、小学生で身につけるべき単語がきちんと身についていない可能性もあります。
その状態で突然中学英語の授業が始まる。
大変なことになるのは目に見えています。

これは余談ですが、上の資料を見ると、中学の英語の授業は「外国語で行うことを基本」としているようです。
本当にそうなっているのでしょうか?

中学生・英語の勉強方法

では、中学生はどのような勉強をすればいいのでしょうか?

単語などはコツコツと覚えるしかないでしょう。
具体的な勉強方法はまたの機会にしたいと思いますが、
1日10分でいいので、コツコツ続けることがおすすめです。

また、単語だけでなく文章に触れることをお勧めします。
apple = りんご
と覚えたら、その時に必ず例文に触れてください。
I have an apple.
でも構いません。
この例文を一度音読できたらバッチリですね。(一度でいいですよ)

あとは、まず学校で使っている教科書・ワークをしっかりとやること。
長文に関しては、文法事項、単語などを学習していき、
わからないところがない状態でしっかりと文章を読んでください。

さらに、自分でなんでもいいから文章を作ってみてください。
初めは「自己紹介してください」に対して「I am a boy.」でも構いません。
なにしろ文章を作る、そしてそれに対して間違っていないかチェックしてもらう。
これを繰り返していきましょう。

また、耳で聞くことも大切です。
NHKのラジオ基礎英語はスマートフォンのアプリもあり、
継続的に学習できるようになっています。

以上で、「読む」「聞く」「書く」については一定のレベルに到達するでしょう。
さらに「話す」については練習するしかありません。
ただし、外国人のように上手にということはあまり考えなくていいのではないでしょうか。
初めはカタカナを読んでいるような発音でも構いません。
どんどんやってみましょう。

英検について

英検の受験はお勧めしています。

もちろん我々は塾ですから、受験に有利になるということはあります。
しかし、それ以上に英語の勉強としての側面が強いと思います。

学校の定期考査の勉強は範囲が決まっています。
その範囲の単語と文法をしっかり覚え、
ワークなどをこなしていればそこそこ得点ができます。

しかし、定期考査が終わったら忘れてしまうということもあるのではないでしょうか。
それに対して、英検は上記のような意味での範囲はありません。
そして、そのような勉強が英語の力をつけ、受験に向かう学力になると考えます。

先ほど述べましたが、以前より高い級にどんどん合格しているということは、
全体としては生徒を高いレベルに導くことができているということだと思います。

大学生の英語力も以前より段違いに上がっていると思います。

Soleadoの授業

当塾はオンライン・完全個別指導塾です。
各生徒さんのレベルに合わせた授業を展開することができます。

英語についても、それぞれの生徒さんの課題に合わせた授業を展開していきます。
何より、「スマート・ラーニング・システム」による、
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