英検のリニューアル

英検と呼んでいますが、実用英語検定試験が正しい名称です。

2024年から、英検がリニューアルされます。

この話題について触れたいと思います。

どこが変わる?

変更があるのは3級以上です。4・5級は変更がありません。

主な変更点はライティングの問題数の増加です。
(その代わりリーディングは減ります)

増えるのは1・準1、2級において「要約する」問題、
準2、3級において「E mailを書く」問題です。

また、準1級のスピーキングにおいて、受験者自身の意見を問う問題に話題導入文が入るそうです。

対策は?

学習指導要領が改定され、英語を学習する目的に

「外国語でコミュニケーションを図る資質・能力を育成すること」

とあります。
これに合わせて、出題内容がリニューアルされたと思われます。

ということは、コミュニケーションする力をつければいいのですが、
それでは対策になっていません。
どのようなことをしていくのか考えてみましょう。

要約について

要約とは文章の内容を「まとめる」ということです。

まず、文章を読めなくてはいけませんが、
それができなければ今までの英検でも合格できません。

この場合の読むというのは、文章の意味を捉えることもありますが、
文章で一番伝えたいことを読み取るという意味で考えて欲しいと思います。
要約ですから、一番伝えたいことだけを抜き出して書くことが求められます。

読むことができた上で、「抽象化する」「言い換える」ということが必要だと思います。

日本語で考えてみましょう。

このクラスの生徒さんたちは、任天堂SwichやソニーのPS5が大好きで皆遊んでいます。

これを言い換えてみましょう。

このクラスの生徒さんたちは、ビデオゲームが大好きです。

となります。「任天堂Swich」や「ソニーのPS5」という具体的なものを
「ビデオゲーム」と抽象化したということです。
国語の説明文でよく言われることですね。

あとはたくさんの作文をしていくことだと思います。

Email問題について

これは、メールの書き方を鍛えるしかありません。

必ず挨拶を入れる。メールをもらって嬉しかったなど自分の感情を入れる。
内容についても、文化祭に行ったとあれば、文化祭の感想(とても素晴らしい文化祭でした、など)を入れる。

これらは手紙でも同じですが、必要な用件だけを書くのではないということです。

さらに、相手との対話ですから、必要な内容を書いているのかが大切です。

何か質問されたならそれに全て答えているか、話題はズレていないかなどです。

話題導入文について

これは大きな変化ではないと思います。

例を見てみましょう。

The wealth gap between rich countries and poor countries often becomes a topic for discussion.

(豊かな国と貧しい国の貧富の差がしばしば話題になります。)

Should rich countries do more to help poor countries develop?

(豊かな国は貧しい国の発展のためにもっと支援するでしょうか。)

英語検定協会ホームページ、出題例より

赤線の部分が話題導入文です。
前提となる文章が入るというだけですが、
これがなかったからといって、答える内容が大きく変わるでしょうか?

むしろ、これがあることで考える方向性がある程度決められ、
答えやすくなるように思います。

もちろん、無視してはいけませんが、単に文章を理解して回答するだけですので、
大きな問題はないと思います。

新しい級

25年から2級と準2級の間に新しい級が設置されます。

2級と準2級のレベルの差が大きいという判断からの処置です。

これについては、もう少し時間が経たないと詳しい情報がない状態です。

受験に向けて

英検に向けた対策が変わるのは事実です。

とはいえ、英検は英検。

スコアは今まで通り使えますし、
入試の時に有利になる(加点される)級も大きく変わることはないでしょう。

むしろ、学習指導要領に沿った変化ですから、
受験生には有利になると思います。

英作文問題などは、24年の慶應経理工部の問題などが話題になっていましたが、
何が話題になっていたのかというと
日本語の文章をどのように解釈するのかが難しいという点です。

これは極端かもしれませんが、
現在の英語がコミュニケーションの道具としての英語であるとするならば、
英語だけできればいいというものではありません。

英検で求められているのが同じような力だとすれば
英検の学習は受験勉強を進める上でとても有益なものだと言えます。

Soleadoでは、英検もどんどん受験して欲しいと思っています。
もちろん、英検に向けた学習のフォローもしています。
ぜひ、一緒に学習をしませんか?

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