東京都公立高校入試問題 令和5年 社会
今回は東京都の社会の問題です。
正直、とても難しく感じました。皆さんはどう思いますか?
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解答と解説
場所の確認
Aはパナマです。ここには現在パナマ運河というものがあり、太平洋と大西洋を結んでいます。
この地図を見るとわかりますが、太平洋が西、大西洋が東にありますが、
パナマ運河は太平洋が東、大西洋が西です。
これで場所が覚えられます。
パナマは当然、アメリカの影響が強い国です。
Bはオーストラリアです。
オーストラリアはもともとイギリスの植民地でした。
Cはインドです。
もともとイギリスの植民地だったところです。
イギリスはインドから莫大な利益を得ていたことで知られています。
Dはアフリカです。
タンザニアやザンビアという国のあたりですが、なかなか知らないかもしれません。
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選択肢を考える
アから見ていきましょう。ちょっとこれが難しいかな、という気がします。
答えからいうと、これはオーストラリアです。
「地域ごとに線路の幅が違う」というのは、
地域ごとに作られた年代が違い、場当たり的に作ったということです。
「1901年に連邦国家となった」、
「東西の州都を結ぶ鉄道として1970年に開通」
でわかる中学生はなかなかいないかもしれません。
次にイです。
これはインドです。
「綿花の栽培」「大反乱の鎮圧から9年後の1867年」とあります。
綿花はインドのデカン高原で有名ですし、
イギリスはインドを植民地にして綿花の栽培をさせていました。
また、1857年にインドの大反乱が起こっている(鎮圧ではない)ということも知っていてほしいことです。
「主要都市と内陸部を結ぶ鉄道」とあります。この条件に当てはまるのもCの鉄道だけですね。
いろいろなところにヒントが転がっています。
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次はウです。
これはパナマです。
鉄道があるということを知らなくても、
パナマ運河は知っておいてほしい事柄です。
(スエズ運河の場所も確認しましょう)
「日本人技術者」は知らないと思いますが、
国際運河だけでわかってほしいと思います。
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最後にエです。
これがDのアフリカです。
この辺りはカッパーベルトと呼ばれる地域で
銅鉱が取れることで知られています。
もともとは西側のベンゲラ鉄道と東側のタンザン鉄道でしたが、
この文章に書いてある通り、中国の援助により2019年に繋がり、
大陸横断鉄道となりました。
この地域で銅が取れるというのがポイントです。
ちなみに銅鉱の輸出が多い国としては
チリやペルーも覚えておきましょう。
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正解は「A=ウ、B=ア、C=イ、D=エ」です。
様々な知識が必要な問題ですが、
「知らなくても考える」「ヒントを見つけ出す」ことが大切です。
かつては、「ゆとり教育」などという時代がありました。
確かにその頃の公立高校入試問題は(知識的には)簡単な問題が多かったように思います。
しかし、今はそのようなことはありません。
かつてのイメージで
「簡単に得点できるでしょう」
というのは間違いです。
今の時代にあった、
豊かな知識と、考える力が必要なのです。
勉強に不安がある場合はご相談ください。