思考力・表現力・判断力とは

近年の入学試験では「思考力・表現力・判断力」を問う問題が増えている、と言います。

そう言われると、なんかわかったような、わからないような。

では、これらはどのようなものなのか、考えてみたいと思います。

覚えるという学習

まず、受験勉強である以上、「覚える」ということは必ず必要です。

これについては今も昔も変わらないと思います。

ただし、「覚える」ということを中心にした時、
難しい問題を作ろうとしたら、ひたすら難しい問題を出すことになります。
いわゆる「重箱の隅をつつく問題」ですね。

例えば以下のような問題。
これはネットなどで話題になっていましたね。

下線部Cについて、どのような目的で宿直していると考えられますか。解答用紙のわく内で説明しなさい。

(下線部Cは「C日や深夜にも裁判官が裁判所に宿直している」)

渋谷教育学園幕張中 24年 社会より

さて、この問題答えはわかりますか?
非常に難しいと思います。

そして、この問題考えてわかる問題でしょうか?
小学生にはなかなか難しいのではないでしょうか?

もう一問見てみましょう。

次の図は日本の下級裁判所と最高裁判所における刑事裁判の法廷の見取り図です。下級裁判所のものを、すべて選び番号で答えなさい。

渋谷教育学園幕張中 24年 社会より

さて、これも先ほどと同様です。
知らないと答えられない問題だと思います。

これが良い問題か悪い問題かということではありません。
「覚えていないと答えられない」という類いの問題だということです。

大学入試でも挙げてみます。

エジプトの神聖文字が解読された年は?

上智大学 23年 世界史より

これも相当難しいと思います。
というか、こんなの覚えていない。
19世紀だよなぁ、という程度でしょう。

先ほども書きましたが、
これらの問題は「覚える」という学習を目指していった先にある問題です。
渋谷教育学園幕張中も上智大学も多くの人が知っている難関校です。

優秀な受験生を篩にかけようとすれば、このような問題が出題されるのも
やむを得ないかもしれません。

思考力・表現力・判断力を問う問題

これも出題例を挙げるといいと思います。

(リード文の一部を抜粋)

さまざまな生物を観察し、生物でないものと比べてみたところ、すべての生物に共通する特徴がいくつか見つかりました。その特徴のなかでも、とくに重要なものが、下の特徴A~Cです。

特徴A:自分と外界とを区別する境目をもつ。
特徴B:自身が成長したり、子をつくったりする。
特徴C:エネルギーをたくわえたり、使ったりするしくみをもっている。
(以下略)

問 99年後に誕生する予定のネコ型ロボット『ドラえもん』がある。この『ドラえもん』がすぐれた技術で作られていても、生物として認められることはありません。それはなぜですか。理由を答えなさい。

麻布中学 2013年 社会

これは非常に有名な問題です。
ポイントとしては、リード分に生物の重要な特徴が3つ書かれている。
その上で問があります。

これならば、考えられそうです。

少し考えてみましょう。

ドラえもんは特徴Aは満たしていそうです。

では、特徴Bはどうでしょう?
これは無理そうですね。
猫のガールフレンドはいるようですが、流石に子どもは作れないでしょう。

最後に特徴C。これも満たしていそうです。
どら焼きを美味しそうに食べるのはエネルギー補給でしょうし、
「お腹すいた」と言っているということは、
エネルギーを蓄え、使い、足りなくなりそうな証拠ですから。

以上のことからドラえもんは特徴Bを満たしていないので
生物とは言えないということができそうです。

もう一問見てみましょう。

A:あ、この話題って、先生が授業で課したレポートのテーマそのものだね。
「現代において世界史の過去のあり方を学ぶ意義について、自分の考えを述べなさい」っていうテーマのレポート。難しいなあ。先生がいるうちにヒントを聞いておけばよかったよ。

B:自分もちょうどそのレポートを書いていて、一応最後まで書けたので読んでもらってもいいかな?

A:読みたい読みたい。

B:こんな内容なんだけど・・。
「私は、世界史とは、世界のそれぞれの国々の歴史を表にして、それを横並びにすればよいとばかり思っていた。しかし、「世界史の世界史」について書かれた文章を読み、世界史とは、もっと広い視点や多様な描き方が必要だと考えるようになった。また、その際には、様々な文化や時代において書かれてきた過去の世界史の問題点を批判する一方、現代の世界史とのつながりを考えたり、過去の世界史の試みにみられた視点を再評価したりすることも意味があるだろう(   )。」
どうかな?

問 次の会話文は、問題文を踏まえてなされた。先生と、二人の高校生AとBとの会話である。問題文の内容を踏まえたうえで会話文を読み、会話文の(   )に入る文章を、自分で考えて書きなさい。(   )内には、問題文で触れられた過去の歴史や世界史に対する考え方から、少なくとも1つの考え方を取り上げること(300字以上、350字以内)。

上智大学 24年 世界史より

問題文を省略していますし、会話文も一部ですので、これで解くことはできませんが、
雰囲気はわかってもらえるでしょうか?

これも、本文をきちんと読んで、
その上で自分で考えて文章を書く問題です。

流石に大学入試なだけあって、
先ほどの麻布中学の問題よりずいぶん難しそうですね。

思考力・表現力・判断力とは

では、この問題を解けるとはどういうことなのでしょうか?

私が考えているのは、
上の学校に入学した後に勉強していく上で必要な能力
というものです。

保護者の皆さんからすれば、
「社会に出た後に必要な能力」
と言い換えてはいかがでしょうか。

ただし、教科の内容に則して作られています。

英語などがわかりやすい。
上の学校に進学した後で、
英語で文章を読む力が必要ならば、
リーディングの問題。

作文が求められるならば
ライティングの問題。

もちろん、入学時点で必要な程度の問題を出してくるでしょう。

つまり、それまでに勉強したことを身につけていて、
その上で身につけたものを使う力、ということです。

では、これを身につけるにはどうしたらいいのでしょうか。

また記事にしたいと思いますが、
一番は問題演習だと思います。
そして、「これはこのように考えた」ということをこまめに復習していくこと。

同じ問題は出ないかもしれませんが、必ず力になります。

そして、できれば誰かに考え方を教えてもらえれば一番だと思います。

当塾でも、このようなことを意識した指導を展開しています。
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