国語・物語文で読み取ること

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国語の物語文で、「筆者がこの物語文で一番表したいこと」がわからない!
という声をよく聞きます。

どのように考えたらいいのか
一つのパターンをお伝えしたいと思います。

物語文のテーマのひとつは「成長」

これが今回のキーワードです。

もちろん成長と言っても、「心の成長」ということが多いです。
前半と後半でかなり時間が経っている場合でも、
身体が成長したというよりも、大人になって気持ちがこのように変わった、
つまり、「心の成長」ということが多々あります。

では、一つの例をあげましょう。
(実際の中学入試で出題されたものです。わかりやすく中学受験の文章を使いました。)

Aちゃんの誕生日パーティーに行ったら、
Aちゃんのお母さんが「うちは誕生日パーティーはやらないの」と言った。
集まった友達はプレゼントなどを用意していたが、無駄になった。
ご馳走も食べられず、楽しい時間を過ごせなかった。

そこで、Aちゃんをみんなで仲間外れにすることにした。
しばらくして主人公の誕生日が来た。
誕生日パーティーを開いたが、当然Aちゃんは招待しない。

主人公はAちゃんを仲間外れにすることに罪悪感を感じていた。
誕生日パーティーが終わると、主人公のお姉ちゃんがAちゃんから預かり物をしていた。
主人公への誕生日プレゼントだった。

主人公はAちゃんの家に向かう…

有名な文章なのでご存知の方もいたかもしれません。

さて。この後の展開はご想像にお任せしますが、
この物語で主人公は前半と後半でどのように変化しているでしょうか?

はい。

前半部分では、せっかくAちゃんのためにプレゼントを用意したのに!
誕生日パーティーでみんなで楽しく過ごしたかったのに!
と、自分の気持ちだけを考えています。

でも、最後の部分でAちゃんからの誕生日プレゼントを受け取ったことで、
仲間外れにしたのはとても酷いことだったということに気がつき、
Aちゃんも自分の誕生日パーティーをやりたかっただろうな、
私の誕生日パーティーに参加して楽しく過ごしたかっただろうな、
というように相手の気持ちも考えるようになったのではないでしょうか。

よくできました!
その考え方で十分だと思います。

この変化が「成長」ですね。

まず、物語文を読み取るときは、どのように成長したのかということを考えるといいのではないでしょうか?
その時に、成長するきっかけとなる「できごと」があります。

つまり、読み取り方として
「前半の心の状態」→「できごと」→「後半の心の状態」
を読み取って、
「だから、主人公はこういう成長を遂げた」
と説明できれば、バッチリですね!

読み取りの注意点

さて、以上のことを伝えた上で、
「この物語はどんな物語?」
と聞いてみると、意外と多いのが

「初めはこういう気持ちだったのが、こういうできごとがあって、主人公の心が成長した話です!

という回答です。
違和感がありましたか?
マーカーを引いたところですね。

何をして欲しいかというと、

① 後半の気持ちが表現されていない。
「初めはこういう気持ち」と回答したのですから、
後半も「最後はこういう気持ち」と回答しましょう。

② どのように成長したのかが表現されていない。
「主人公の心が成長した」という部分を具体的に、
どのように成長したのかを回答しましょう。

つまり、前半の気持ちと後半の気持ちを比べて、何が違うのかを表してください。

物語文を読み取れるようになるために

もちろん、たくさん練習することが必要です。
その時に、ただ問題を解くだけでなく、
今回の物語はどのような物語なのかを言ってみるのがいいと思います。

効率の良い勉強方法」という記事を書きましたが、
ここで時間がかかりすぎる・効率の悪い勉強をしてはいけません。
まず、文章の要約を書くなどはしない。
(時間がもったいない)
解答と解説を読むだけにしない。
(自分の脳を働かせることが大切)
ということは守りましょう。

具体的には、自分の言葉で話してみるというのがいいと思います。
可能ならば、誰かに話しましょう。
保護者様にお話ししてもいいと思います。
別に正解かどうかは気にしなくて構いません。
ちゃんと話した内容が伝わったのかを確認してください。

さらに、普段の勉強方法としてパターンを知っておくというものがあります。

例えば、物語に男の子と女の子が出てきたとします。
すると、一つのパターンとして「恋心」が芽生えるというのがあります。
その時に、どのようなことが起こるでしょうか?

「自分の気持ちを素直に認められない」
「相手が応えてくれないことにイライラする」

ここで何か「できごと」があり、

「自分の気持ちを素直に見つめられるようになる」
「相手の気持ちを尊重できるようになる」
だから、主人公の行動が変わる

というパターンがあります。

授業では、このパターンを教えているはずです。
このようなパターンをたくさん知っていれば、
当てはめることができますし、
ぴったり当てはまらなくても、考えるよりどころになるはずです。

まとめ

今回は物語文でどのようなことを読み取ればいいのか、
一つの例を挙げました。

もちろん、これだけではありませんので、
今後も色々なことをお伝えできればと思います。

そして、今回の記事で述べた、国語の授業で何を学習してくればいいのかを意識してください。

国語の授業は答えを教えてもらうためにあるのではありません。
参考書も、授業も正しく活用して成績アップに繋げましょう。

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