中学生の新課程・英語はどう変わったの?
保護者の皆さんとお話ししていると、
「新課程」について、高校内容についてはかなりご存知だと思います。
現代の国語、言語文化、論理国語、言語表現、情報、公共、歴史総合、地理総合など新しい科目が作られ、
それに伴って共通試験など大学入試科目も2025年から変わりますので、
目にする機会が多いのでしょう。
それに対して、小中学生については、
新課程が実施されているのですが、
保護者の方はそれほどご存知ないな、と感じます。
新課程は2021年から実施されています。
ということは、現在の中学生は全員新課程の授業しか受けていないということになります。
そこで、どのような変化があったのか、
今回は英語を見てみたいと思います。
内容の変化① 扱う単語数が増えた!
旧課程では1200語程度でしたが、新課程では1600語程度に増加しています。
もちろん、単語が増えるということはそれに派生する表現、
例えば熟語なども増加しています。
表現の幅が広がりますので、長文読解や英作文の内容も難しくなっていると言えます。
ちなみに、小学生で習う600語ほどの単語についても
「できる」前提で授業が始まります。
以前のようにアルファベットから教えてもらえるというわけではありません。
内容の変化② 授業は英語で行う!
これについては「?」がつく部分はあります。
ただし、学習指導要領上は授業は英語で行うことになっています。
先生と生徒、生徒同士のやりとりは基本的に英語。
これによって、英語を「使える」ようになることを目指します。
ただし、当塾の生徒さんに聞くと、
先生が全て英語しか話していないという学校は聞いたことがありません。
もちろん、ネイティブの先生の授業などは別ですが。
しかし、求められていることが英語のみで授業である以上、
入試問題などにもこれが反映されていきます。
内容の変化③ 4技能の内容が変化した!
英検などでも耳にする4技能。
「読む」「書く」「聞く」「話す」というのは以前から変わりません。
しかし、内容が変わりました。
具体的には「話す」に「やりとり」「発表」が加わっています。
これも、入試問題に大きな影響を与えていると言えます。
例えば、E-mailの返事を書く問題などはこれにあたります。
単純な英作文ではなく、
相手からのメールに対して返事をする。
つまり、挨拶や、相手からの文章に対する対応を求められています。
内容の変化④ 文法が増えた!
仮定法などが高校内容から中学内容になりました。
これも単語と同じ理屈です。
学習する内容が増えただけでなく、
さまざまな表現が可能になりますので、
長文読解問題、作文ん問題の難易度も上昇するということです。
変化していないところ 授業時間
そんなばかな、と思うかもしれませんが、
授業時間が週4時間という点は変わりません。
その結果、スピードが速くなるということは当然考えられます。
従って、ついていけない生徒さんはかなり出てきているのではないでしょうか。
当塾の塾生の皆さんを見ていても、そのように感じます。
先日のネットニュースに
「中学3年生の50%以上の生徒の英語力が英検3級を持っている」
という記事がありました。
これは、難易度の高い授業を行った結果ですが、
ついていけない生徒さんが増えた可能性があります。
そうすると学力格差は広がっているのではないでしょうか?
難易度の上昇
ここまでにも何度か出てきましたが、
当然難易度は上昇しています。
さまざまな高校入試を見ていると、
これは英検3級レベルではちょっとできないな、
という問題がかなり出題されています。
「たまに」文法問題などで出題されているというレベルではなく、
長文読解などで出題されているので、英検3級レベルだと
かなり苦戦する入試が実際にあるということです。
家庭学習の重要性
この状況に対応するには家庭学習を増やすしかありません。
(もちろん、量だけの問題ではなく、質の問題もあります)
学校で補習も含めてしっかりと面倒を見てくれるならばいいのですが、
そうもいかないでしょう。
塾に通うのもいいと思います。
Soleadoならば、家にいながらオンラインで完全個別授業を受けられます。
部活などで忙しい方も受講できますので、
ぜひ、ご利用を検討してみてください。
新課程になって感じるのは、
保護者様が自分の時代と同じように考えていることが多いということです。
今の生徒さんは自分たちの時代と全然違う、
難易度の高いことを学習しているということを前提に考えていただけたらと思います。